2008年05月09日 更新

巨人・ラミレス逆転2ラン!“神の手”届かぬ場所へ打ち直し

これが「4番」のお仕事! ラミレスが八回、逆転の10号2ランを放った=撮影・森田達也

これが「4番」のお仕事! ラミレスが八回、逆転の10号2ランを放った=撮影・森田達也

ベンチに凱旋(がいせん)したラミレスを原監督(右)は満面の笑みで出迎えた=撮影・安部光翁

ベンチに凱旋(がいせん)したラミレスを原監督(右)は満面の笑みで出迎えた=撮影・安部光翁

 (セ・リーグ、巨人6−5阪神、9回戦、阪神6勝3敗、8日、東京ドーム)これを「打ち直し」という。巨人のアレックス・ラミレス外野手(33)が8日、阪神9回戦(東京ドーム)で1点を追う八回、起死回生の逆転2ランを放った。前日7日、左翼席の虎党の“神の手”で「逆転3ラン」が二塁打となったが、今度は誰にも邪魔されない? バックスクリーン左のカメラマン席への一撃だ。10号一番乗りで本塁打争いは独走気配。チームも6−5で勝ち、同一カード3連敗を阻止した。

 手に伝わる感触だけで十分だった。ラミレスのバットから“発射”された打球は、左翼席の阪神ファンに「バイバイ」しながら、バックスクリーン左のカメラマン席に飛び込んだ。1点を追う八回無死二塁。4番ラミレスがカウント2−1からの内角直球をたたいた。逆転2ランだ。

 「すごくいい打球だった。ランナーを進めようと思って打席に入ったんだけど、いいスイングができた。最高の気分だ。神様に感謝したい」

 前夜は左翼席の虎ファンの「神の手」に阻止された幻の10号。ならば…。虎党のいない場所に「打ち直し」だ。

 「きのうは1本損したけど、その分を取り返せた。ファンが何もできないところに狙いを定めたよ。テニスラケットでも使わなきゃ、打ち落とせないでしょ」

 前夜は試合後のロッカールームでビデオを見た。いつもは30分程度で引き揚げるが、1時間も居残った。悔しさは自宅に帰っても消えることはなかった。深夜、テレビをつけると見たくないシーンが映し出された。思わず唇をかみ締めた。そのときに誓ったリベンジ。熱い気持ちをバットに乗せた。

 蔓延(まんえん)しかけていた“虎アレルギー”をひと振りでぬぐい去った。4月26日の5回戦(甲子園)ではエース上原が打ち込まれて2軍落ち。翌27日はクルーンがサヨナラ押し出し。前日7日は拙守、拙攻に“神の手事件”だ。チームにとっても大きな1勝。同一カード3連敗を阻止して借金は「2」。阪神戦の連敗も「4」で止めた。

 「10本という意識はないけど、チームとして早く(勝率)5割に戻さなくてはいけない。アシタモガンバリマス」。本塁打はリーグ10号一番乗り。2位のチームメート・高橋由(8本)を引き離した。

 「いまのチーム状態では起死回生の一発だった」と原監督。ラミちゃんが瀕死(ひんし)の巨人を救った。さあ、9日からは中日との3連戦。この勢いで強竜を東京ドームに迎え撃つ。

(桜木理)

★ラミちゃんファン必見!公式HPリニューアル

 今月下旬にラミレスの公式ホームページ(HP)がリニューアルオープンする。ヤクルト時代もHPを開設していたが、フロントページが巨人のユニホームに身を包んだジャイアンツバージョンに代わり、写真やメッセージなどこれまで以上に更新される予定だ。

 仙台から出張で東京ドームを訪れていたHP制作者は本塁打に「こんな偶然ってありますかね? 絶対にファンのみなさんが喜んでくれるものにします」と約束。アドレスは「http://ramirez.jp」。同時に携帯サイトもオープンする。


■ラミレス・幻の逆転弾VTR

 7日の阪神戦(東京ドーム)、2点を追う七回一死一、二塁でラミレスの一撃はライナーで左翼席へ。打球は観客の手に当たってグラウンドに跳ね返った。逆転3ランかと思われたが、審判団は「観客が打球を妨害したことにより(ボールデッドで)二塁打」と判定。「あれは本塁打だ」とラミレス。原監督の猛抗議も判定は覆らず、一死二、三塁で試合再開。ゴンザレスの右前適時打で同点にしたものの、八回に山口が決勝点を奪われ4−5で敗れた。