2008年05月02日 更新

高田っ子の燕・川島がV二塁打!虎に今季初カード負け越しつけた

六回、ガイエルの右犠飛でホームインする川島慶。手前は捕手・野口(撮影・安部光翁)

六回、ガイエルの右犠飛でホームインする川島慶。手前は捕手・野口(撮影・安部光翁)

阪神3連戦に勝ち越し、川島慶(左)を笑顔出迎える高田監督(右)(撮影・吉沢良太)

阪神3連戦に勝ち越し、川島慶(左)を笑顔出迎える高田監督(右)(撮影・吉沢良太)

 (セ・リーグ、阪神0−2ヤクルト、6回戦、3勝3敗、1日、甲子園)本塁への扉をこじ開けた。ヤクルトは六回、先頭の青木が四球で出塁すると、高田監督が動いた。「(犠打で)送らせることも考えたけど、思い切って点を取るにはこれしかない」

 川島慶の初球にエンドラン。打球が左翼線を転々とする間に青木が一気にホームを駆け抜けた。

 「送りバントより高い確率でエンドランを頭に入れていた」と川島慶。だから反応できた。安打が生まれたのはこの回だけ。チーム初安打は貴重な適時二塁打となった。

 高田監督が昨年までGMを務めた日本ハムからトレードで移籍。右手親指付け根の靱帯(じんたい)損傷で4月4日に2軍落ちした。同25日に戦列復帰してからは6試合で21打数9安打、打率.429と存在感を増している。

 「毎日(テレビで)観戦してました。自分だったらあの場面でこうしていただろうなと思いながら…」。リハビリ生活のなかで、実戦での状況判断を鈍らせないためのイメージトレーニングが復帰後の活躍を支えている。

 前日のサヨナラ負けの悪夢を払拭し、8カードぶりの勝ち越しで勝率5割に復帰。阪神に今季初めてカード負け越しをつけ、高田監督も「首位のチームに勝つのはうれしい」と喜んだ。

 川島慶も思いは同じ。背番号00は、高田ヤクルトの機動力野球に欠かせない存在になっている。

(上野亮治)


■川島慶三(かわしま・けいぞう)

 1983(昭和58)年10月5日、長崎県生まれ、24歳。佐世保実高から九州国際大を経て、06年大学生・社会人ドラフト3巡目で日本ハム入団し、今年1月にヤクルトへ移籍。今季は12試合に出場し打率.326、1本塁打、6打点。通算成績は46試合に出場し打率.258、1本塁打、8打点(1日現在)。1メートル71、72キロ。右投げ右打ち。既婚。年俸960万円。背番号00。

■裏話

 武内と初めて2人そろって先発出場した。「みんな仲良くしてくれています」という川島慶だが、中でも同じ24歳の武内は欠かせない存在だ。移動日休みの4月28日に一緒に食事に出かけた。一塁を守る武内も1安打で勝利に貢献。「三塁でずっと心配そうな顔をしていましたよ」と、送球に不安のある川島にツッコミを入れていた。

★守護神・林、3人斬り7S

 九回から登板した守護神・林昌勇が3人でピシャリ。7セーブ目をマークして、今季初の完封勝ちを演出した。これで開幕から10試合連続無失点と抜群の安定感。「甲子園のマウンドはいいね。このままシーズンが終わるまでいい成績を残していきたい」と気持ちよさそうに汗をぬぐった。

★館山が7回1安打!初勝利

 高田監督が期待していた「先発3本柱」の1人、館山が7回1安打無失点で今季初勝利を挙げた。ただ、6四球と荒れた制球に本人は首を横に振った。「本当に駄目。ここという場面で真っすぐとフォークボールがとんでもないところへ行ってしまった」と反省した。

◆六回、先頭打者で四球を選んだヤクルト・青木

 「出塁することだけを考えていた」

■データBox

 ヤクルトが今季初の零封勝利。阪神戦では昨年9月23日(〇3−0、神宮)以来だが、甲子園では05年7月30日(〇13−0)以来3年ぶり。前回はこの日先発した館山が完封勝利を記録。
 館山は阪神戦通算2勝3敗1セーブ、防御率1.59。甲子園では2勝2敗1セーブで2敗しているが、自責点0(2失点)を継続中。

■スワローズ・ダイアリー

 3、4月のチームMVPは投手が5勝の石川なら、野手は田中だろう。4月終了時で打率.382は首位打者。4月29日からはプロ4年目で初めて3番を任されている。
 「これまで4月の成績がよくなかったから、今年はすごく4月を意識してやってきた。それがよかったのかも」
 昨年の4月終了時は.158。そこで同時期.329だった宮本に相談した。「技術的なアドバイスをもらいました」。詳しい内容は企業秘密としたが、“金言”を好スタートにつなげた。

【記録メモ】

 ▽阪神、ヤクルト 9回で両チーム計51打数のプロ野球最少タイ 1日の阪神−ヤクルト6回戦(甲子園)で阪神が24打数、ヤクルトが27打数。82年6月18日のヤクルト−大洋以来で2度目。