2008年04月30日 更新
ヤクルト・石川、猛虎斬り5勝で両リーグトップ!

ちっちゃな大投手だ! 石川が阪神打線を抑え、甲子園を静まり返らせた(撮影・安部光翁)
(セ・リーグ、阪神1−4ヤクルト、4回戦、2勝2敗、29日、甲子園)猛虎よ、見たか! ヤクルト・石川雅規投手(28)が29日の阪神戦(甲子園)で、8回を5安打1失点に抑える好投を演じ、両リーグトップの5勝目をあげた。不振だった昨季の勝ち星(4勝)を早くも超えた身長1メートル69の左腕エースの奮闘で、高田ヤクルトは再び勝率を5割に戻した。
◇
小気味いいテンポで投げ続けた。4万3000を超える大観衆は、ほとんど虎党。完全アウェーの甲子園のマウンドで、身長1メートル69の左腕が大きく見えた。石川が8回5安打1失点で両リーグトップの5勝目をあげた。
「先に点をとってもらって、気持ちよく投げることができました」
生命線の低めの制球がさえ渡った。最大のピンチとなった一回二死満塁。鳥谷を外角低めのスライダーで左飛に抑えた。「甲子園で勝った記憶はないですね」。阪神戦の勝利は06年3月31日(神宮)以来、2年ぶり。甲子園では04年7月24日以来、4年ぶりの白星だった。
「去年まで中継ぎ、抑えの人におんぶにだっこで5年連続で(2ケタ)勝てていた。今年はそういうのをなくしたい」
昨年は4勝7敗。02年の入団以来、5年間続けていた2ケタ勝利に届かなかった。2軍落ちも経験したが腐らず、苦手としていた左打者対策用にシュートをマスターした。今季は左打者を打率.206(63打数13安打)と抑えている。
また、昨オフにはロッテ・成瀬の投球フォームをイメージして、下半身の重要性を再認識。16勝1敗、防御率1.82でパの最優秀防御率と最高勝率のタイトルを獲得した左腕を手本に、プロ入り後初めて母校・青学大で走り込み合宿を行った。「まだ28歳だけど、22、23歳のときのようにはいかない」とストレッチの時間を増やして好調を持続。昨年の勝ち星を、あっという間に超えた。
チームの勝率は再び5割。中日・吉見、阪神・下柳らと争う3、4月の月間MVPに大きく前進した。それでも「きょうだけ喜んで、明日(30日)からまた頑張ります」と石川。ツバメの小さなエースの逆襲は、まだ始まったばかりだ。
(上野亮治)

★3番昇格・田中、3の2で.376
プロ入り初めて3番で先発出場した田中=写真=が一回、先制の中前適時打を放った。3打数2安打で、リーグトップの打率は.376にまで上昇。3、4月の月間MVPの有力候補の一人だ。「(3番は)練習前に言われました。チャンスであろうとなかろうと、いつもと同じ大事な1打席ですから」と初の大役を冷静に果たしていた。
★参りました
◆阪神・関本
「球種も同じですし、去年と変わったというわけじゃなかったですが…。低めにより集まっていましたね」
■石川雅規(いしかわ・まさのり)
1980(昭和55)年1月22日、秋田県生まれ、28歳。秋田商高から青学大に進学。3年時、シドニー五輪に出場した。2002年ドラフト自由枠でヤクルト入団。1年目から12勝を挙げ、新人王を獲得。同年から5年連続2ケタ勝利をマークした。1メートル69、65キロ。左投げ左打ち。既婚。年俸9500万円。背番号19。
■ヤクルトダイアリー
試合前、ペンを握った飯田守備走塁コーチが、三塁ベンチにあったホワイトボードにメッセージを書き込んでいた。
『走塁練習はゲームを意識してやる様に』
選手への意識付けをするためのもので、走塁練習を終えて引き揚げてきた飯原は「試合を意識して練習してますから。疲れますよ」と大粒の汗をかいていた。担当コーチの喚起。ここまでリーグトップのチーム盗塁数(24個)を誇る機動力をさらに高めている。
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◆阪神・岡田監督
「最初(二死満塁の一回)やな。あとはほとんどチャンスがなかった。石川が投げやすいような点差になった。打たせて取る投手やから。(石川は)よかったんちゃうか。5勝目やろ。他のチームも打てていないので、その数字の通りよ」