2008年04月28日 更新

巨人、借金再び「3」に…内海ら4人の力投クルーンがぶち壊し

サヨナラ押し出しの判定を巡り、友寄球審(右)に詰め寄るクルーン(左)。捕手の阿部が間に入ったが、守護神は退場処分になった(撮影・今野顕)

サヨナラ押し出しの判定を巡り、友寄球審(右)に詰め寄るクルーン(左)。捕手の阿部が間に入ったが、守護神は退場処分になった(撮影・今野顕)

 (セ・リーグ、阪神4x−3巨人、6回戦、阪神4勝2敗、27日、甲子園)九回二死満塁、カウント2−3。新井への9球目、155キロの直球は外角に。「ボール!!」。三塁走者の坂がサヨナラのホームを踏む前に、クルーンが鬼の形相で友寄球審に突進した。

 「ファッキン、ストライク!! 自信はあったんだ」

 急いで阿部や原監督が止めに入ったが、怒りは収まらない。球審はさらに詰め寄る守護神に外角に外れたことを説明したが、「ブル・シット(くそったれ)」と暴言。試合終了後に退場が宣告されてしまった。なおも興奮が収まらない右腕は、入れ墨が入った両肩をいからせながら上半身裸のまま、宿舎へ向かうバスに乗り込んだ。

 6回1失点の内海から3人をつなぎ、クルーンで締める「勝利の方程式」が崩れた。この日から上原が不調で2軍落ち。5人で回していた先発陣は今後さらに苦しくなるだけに、守護神の背信投球は痛い。

 原監督は「魂を込めたボールだから、オレもストライクと信じたい」とかばったが、何とも後味の悪い敗戦。借金は再び「3」となった。

(桜木理)

★来日4年目で初

 27日の阪神−巨人6回戦(甲子園)の試合終了後、巨人のマーク・クルーン投手(35)が球審への暴言で退場処分を受けた。同投手の退場は来日4年目で初めて。プロ野球最多はオリックスのタフィ・ローズ外野手(39)の12度。

◆押し出し四球の判定について友寄球審

「確かにきわどいが、コースが外れていた。投げている方からしたらストライクに見えるのでしょう」

◆最後の1球について巨人・阿部

「バッテリーとしては最高の球だった。クルーンを責めるわけにはいかない」

◆巨人・伊原ヘッドコーチ

「最後の判定は覆るわけがない。クルーンが退場になるから、止めに入ったが…」

◆クルーンの乱調について巨人・香田投手コーチ

「どうしたんだろう…。緊迫した場面だったから自分の投球ができなかったのかな」

★虎キラー内海、1失点好投

 中4日で先発した内海は6回1失点の好投。「調子は今年一番よかった」と昨季3勝1敗と相性の良かった阪神打線を3安打に抑えた。試合前には上原が2軍落ち。「不調の中、『頑張れよ』と気遣って声をかけてくれた。気合が入りました」。エース不在の間、大黒柱としてフル回転する。

★ラミレスが2打点

 ラミレスが六回に一時は逆転となる左越えの2点適時二塁打を放った。「狙っていた球が来たので打った。いい感触だった」。直後の守備につく際には、左翼席のG党に向かって『ラララライ体操』を披露。チームは敗戦も、昨季対戦打率.392の阪神に相性のいいところをみせつけた。

★11の6!代打でまた谷打

 谷が七回一死三塁の好機に代打で登場し、中前適時打を放った。「追加点が欲しい場面だったのでどうしても打ちたかった」。代打出場では11打数6安打、打率.545。亀井との併用が続くが「なんとか打てるよう頑張っています」と言葉に力を込めた。

■ジャイアンツ・ダイアリー

 いつも以上に気合がみなぎっていた。七回二死、3番手で登板した藤田は代打・葛城を左邪飛に仕留めてガッツポーズ。3連投の疲れを感じさせなかった。 この日、ロッテ時代の「YFK」の一員であるインディアンス・小林がヤンキース戦でメジャー初勝利の朗報が届き、祝福メールを本人に送信していた。「マサ(小林)なら絶対にやれると思っていましたよ」。海を渡った「K」へ、今度は「F」が巨人での活躍を知らせる番だ。