2008年04月25日 更新
原監督も脱帽!巨人・小笠原がバント見逃しから一転V3ラン

一回、小笠原が右越えに先制3ランを放ち、チームを勇気づけた

送りバントの構えをする小笠原。この直後に3ランが飛び出した=撮影・春名中

恐れ入りました!? 原監督(右)は帽子を脱いで小笠原を出迎えた=撮影・春名中
(セ・リーグ、巨人6−2横浜、5回戦、巨人4勝1分、24日、東京ドーム)昨年のリーグ覇者がノッてきた!! 巨人・小笠原道大内野手(34)が24日、横浜5回戦(東京ドーム)の一回に先制の5号3ラン。主砲の一発に引っ張られるように、投打の歯車がかみ合ったチームは今季初の同一カード3連勝を飾った。25日からは敵地・甲子園で首位阪神と3連戦に臨む。
◇
これがガッツの真骨頂だ。体勢を崩しながらも振り抜いた打球が、スタンド目がけて一直線に伸びていく。一回無死一、二塁。小笠原がカウント1−0から低めの直球を右翼席最前列にたたき込んだ。職人芸とも言える一発にベンチの原監督も帽子を取り「お見事!!」と出迎えた。
「あの球だけはうまく打てた。とりあえず、抜けてくれと思って走っていた。感触は全然分からないよ」
集中力が最大限まで研ぎ澄まされていた。1球目にベンチから出たサインは「送りバント」。19日の広島戦で犠打を失敗していた3番に、原監督は再びバントを指示していた。ところが、ストライクを見逃し。直後の一振りで見事にミスを挽回(ばんかい)してみせた。
「何とかしないといけなかった。でも、やることはしっかりやらないとね」と反省したが、主砲の一発に引っ張られ、坂本はプロ初の1試合4安打。不調の阿部にも今季1号が飛び出した。
大きな目標がある。宮崎キャンプ最後の夜(2月26日)のことだった。宿舎近くのラーメン店で、今年で47歳になる山岡打撃投手と食事をともにした。その席で「ボクは山岡さんの年になるまで野球をするから、山岡さんもそのときまで投げ続けてください」と誓った。現在34歳のガッツが山岡さんの年齢まで現役を続けるには、あと10年以上もプレーをする計算になる。それが昨オフに左ひざ半月板の手術を決断した理由でもあった。
チームは今季初の同一カード3連勝で、最大6あった借金は2に。本拠地・東京ドームでは、1988年4月9日のヤクルト戦で初勝利を挙げて以来、700勝目となる節目の勝利になった。
「みんなが我慢してやっているし、その積み重ねがきょうの勝利。あした(25日)からも一試合一試合に全身全霊をかけて戦っていきます」
3連勝したとはいえ、まだ4位。25日からは前回負け越した、首位阪神との第2ラウンドに臨む。昨季のMVP男が敵地・甲子園でチームを上昇気流に乗せる。
(桜木理)
★ガッツに聞く
――すばらしい3ランでした
「モヤ〜ッとしています。バントでストライクを見逃して、打つには打ったのですが、モヤ〜ッとしています」
――チームにとって大きな一発だった
「ヒサ(高橋尚)に楽に投げてもらいたかったので、いいホームランだったかもしれないけど、そのあと打てなかったからねぇ」
――次は阪神戦
「みんなと一緒にカラッとしたい。一試合一試合に全身全霊をかけて戦っていきます」
――五回の守備ではファインプレー
「他の一塁手だったら、もっとうまくできたんだろうけど、気持ちだけは買ってください」
――東京ドーム700勝目を飾った
「長い歴史の中で、その節目のときにユニホームを着られたのはうれしい。一つ一つの勝利に貢献していきたい」
★阿部が待望の今季第1号「気持ちいい」
阿部がチーム23試合目でようやく今季第1号ソロ。六回に新人・佐藤の直球を右中間席中段まで運び「会心の当たりは久しぶり。気持ちいい」と笑顔を見せた。打撃不振で苦しんでいたが八回には中前打も放った。八回に6号ソロを放ったラミレスとともに小笠原との3発ショーを演じた。
★星野監督G解説5戦目で初勝利「横浜だからな」
野球日本代表の星野監督が巨人戦の解説に訪れ、今季5試合目で初めて巨人が勝利した。昨年のアジア予選を故障で辞退した小笠原について「(ひざの状態は)もう少しだな。走者を進めようとした打撃が本塁打になった感じ」と話し、阿部の1号には「うれしい一発やね」と笑顔。3連勝の巨人には「面白くなる? 上げ潮といっても(相手が)横浜だからな」とニガ笑いだった。
★東京ドームに“新兵器”酸素カプセル導入
試合前、東京ドームに最新の酸素カプセルが運び込まれた。約400万円の代物で加圧、減圧などをコンピューターで管理。これまで巨人のトレーナー室に持ち運び可能な1機があったが、清武球団代表は「酸素カプセルは選手に評判がいいので、新たに導入しました」と説明した。今後はホーム、ビジター問わず、使用が可能。連日、最後まで残って体のケアに努めるガッツにも役立ちそうだ。
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◆巨人・原監督
「お見事、といいました。あのボールを打てるのはガッツぐらいでしょう。ボールに対して潜るように打てているのは、状態が上がっている証拠。監督として野球人として、尊敬に値します」