2008年04月21日 更新

西武・ブラゼル60発ペース…両リーグ一番乗りの10号弾

ブラゼルが一回、田中から10号2ランを放った(撮影・戸加里真司)

ブラゼルが一回、田中から10号2ランを放った(撮影・戸加里真司)

 (パ・リーグ、楽天3−4西武=延長十回、4回戦、西武4勝、20日、Kスタ宮城)仙台のファンの悲鳴を乗せた打球が、バックスクリーン右に突き刺さった。レオの新主砲・ブラゼルが、両リーグ一番乗りの10号先制弾。本拠地8連勝中だった楽天の不敗伝説を打ち破った。

 「10号アーチ? 数字の質問はなしで頼むよ。それより故郷の大親友に子供が生まれた日に打ったことがうれしいんだ」

 一回二死二塁、田中の内角高めの146キロ直球を振りぬいた。来日1年目の外国人選手で10号両リーグ一番乗りを果たしたのは、前主砲のカブレラ(オリックス)以来の快挙。“ポスト・カブレラ”の役目を担う男にとっては、うれしい勲章となった。

 最高の状態で第1打席を迎えていた。試合前の練習中には、偶然にも自身のテーマ曲にも使用しているお気に入りの米カントリー歌手、ハンク・ウィリアムス・ジュニアの曲が球場で流されていた。楽天ファンで埋め尽くされたスタンドの熱狂にも惑わされず、いつものように打席では集中できた。

 「一回二死から相手の出鼻をよくくじいた。ブラゼルは三振が多い? 彼はあんな感じだよ」

 本塁打の後は4打席連続三振でこちらも両リーグトップタイの29三振。それでも敵地での勝利に渡辺監督はこれもご愛きょう?とニヤリとかわした。新生西武の首位快走は、新大砲が支える。

(高橋潤平)

■データBOX

 西武・ブラゼルが一回に本塁打を放ち、両リーグ10号一番乗り。来日1年目の選手では01年の西武・カブレラ(現オリックス)以来7年ぶり。西武の選手もこのとき以来の一番乗り。チーム24試合で10本は、最終的に60本までいく計算になる。

★新外国人3人のリーダー役

 今季はブラゼル、ボカチカ、キニーの3外国人が入団したが、ブラゼルがリーダー役を担っている。宮崎・南郷春季キャンプ中には、キニーが白米をスプーンで食べていたが「はしを使って食べたほうがいいよ」と進言したこともあった。ブラゼルの好調の裏には“郷にいれば郷に従え”の心があった。

■クレイグ・ブラゼル(Craig Brazell)

 1980年5月10日、米アラバマ州生まれ、27歳。ジェファソン・デービス高から98年ドラフト5巡目でメッツ入団。04年メジャーデビュー。昨季はロイヤルズ傘下の3Aに所属し、今季から西武。メジャー通算成績は出場29試合で打率.263、1本塁打、3打点。今季成績は24試合に出場、打率.266、10本塁打、18打点(20日現在)。1メートル91、95キロ。右投げ左打ち。年俸1億円。背番号42。