2008年04月16日 更新
“裏切り者”パウにやられた〜!オリックス、泣きっ面に蜂


スタンドではパウエルを批判する“金より心”の看板も出現(撮影・高井良治)
(パ・リーグ、オリックス3−7ソフトバンク、4回戦、2勝2敗、15日、京セラD大阪)「米国に帰れ!」「FU●K!」。試合後、右翼席から容赦ない罵声(ばせい)が飛んだ。一度は獲得発表をしながらも、ソッポを向かれた因縁の右腕に返り討ちを食らった。今季初の5連敗で借金6。やるせない叫びを聞きながら、ナインは無表情で引き揚げた。コリンズ監督=写真=は、文字通りの「完敗」を認めざるを得なかった。
「いい投手、だからこそ獲得しようとしていた。制球も素晴らしく、カーブもよかった」
二回にカブレラ&浜中のソロで2点先制。“裏切り者”が屈服する姿を、誰もが予想していたはず。しかし、その後は八回二死満塁から、古木の押し出し死球のみ。大石ヘッド兼内野守備走塁コーチは「追加点が取れなかったのが痛かった」と頭を抱えた。
「いい投手なんじゃないの!!」。中村球団本部長は吐き捨てた。今年1月に勃発(ぼっぱつ)した二重契約問題では最前線で折衝を重ねた。「たたいてほしい」。個人の感情としながらも決戦前に厳命もしていた。勝利が一番の見返しになることは、誰よりも痛感していた。
「悔しい。それ以上はコメントできない」と宮田調査渉外部長(当時・編成部長)。“金より心”。そんなボードも掲げられた。「昨年から何度も何度も言ってきた。打点が稼げる状況で打てない」。指揮官の言葉がすべて。とりかえしのつかない痛い1敗。球団もファンも泣いた。
(阿部祐亮)
★救援陣踏ん張れず5連敗
オリックスは救援陣が踏ん張れず5連敗。七回、2番手の本柳が勝ち越し点を許し、八回から登板した吉野は3失点で降板した。投手陣に故障者が続出し、リリーフ投手は登板過多気味。コリンズ監督が「疲れが出ていると思う」と話すように、連敗脱出に向けて苦しい台所事情は続く。
■パウエル問題の経緯
★08年1月11日 オリックスが単年5500万円プラス出来高での獲得を発表
★同18日 オリックスが統一契約書を米国へファクスで送信。パウエルが自筆サイン入り書面をファクスで返信
★同中旬 ソフトバンクが現地スカウトの調査を元に、オリックスは正式契約に至っていないと判断。獲得交渉に入り、年俸1億円プラス出来高で統一契約書原本にパウエルがサイン
★同29日 ソフトバンクがパウエル獲得を発表
★同30日 パ連盟が両球団から事情聴取。二重契約とし、善後策を指示
★同4日 同連盟がパウエルから事情聴取し、ソフトバンクに優先権ありと判断。小池会長の「強い勧告」として6月22日まで支配下登録しないことを決めた
★同8日 オリックスが小池会長らと会談。パウエルの支配下登録を1年間凍結するよう求めた
★同13日 オリックスが根来コミッショナー代行の裁定を求めて提訴
★同27日 同代行が、両球団の登録を差し戻し、改めてパウエル側の入団意向を確認した球団の申請を受理するよう指示。パウエルのソフトバンク入りが事実上決定
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◆二回にパウエルから4号ソロを放ったオリックス・カブレラ
「ちょっとずつ調子が上がってきた」