2008年04月12日 更新
巨人・グライシンガーが古巣斬り!必勝リレーへつなぎ初勝利

古巣ヤクルトから巨人での初勝利をあげたグライシンガー(撮影・浅野直哉)

九回を締めたクルーン(右)は、グライシンガー(左)にウイニングボールを渡して、頭をなでた(撮影・浅野直哉)
(セ・リーグ、巨人2−1ヤクルト、4回戦、ヤクルト3勝1敗、11日、東京ドーム)丁寧に低めを突き、ゴロの山を築いた。新天地での初勝利は、古巣のヤクルトから。グライシンガーが昨季同僚だったツバメ打線を7回8安打1失点に抑え、開幕カードの借りを返した。
「ヤクルト相手もうれしいが、何より巨人の一員として勝ててうれしい」。序盤は球が浮き三回に3連打で1失点。しかし、三回一死一、二塁のピンチをガイエルの二ゴロ併殺打でしのぐと、本来の投球を取り戻した。カットボールとチェンジアップを低めに集め、四回から七回まで許した走者は単打の2人のみ。長打は1本も許さず、豊田−クルーンの必勝リレーへとつないだ。
同じ轍(てつ)は踏まない。3月29日の開幕第2戦(神宮)、ヤクルトの盗塁や積極的な走塁など機動力を生かした攻めに苦しめられた。「足を使ってこられたというのが頭にあったから」と、五回には一走の田中浩をけん制で刺した。
メモ魔で有名な頭脳派投手。開幕前にノートを買おうとしたところ、ヤクルト時代にお世話になった文房具店が閉店。あわてて、初登板前に違う店で手に入れ、欠かさず付けてきた独自のマル秘資料を継続させた。
今季初の3連勝に貢献した“助っ投”に対し、原監督は「この勝利で彼本来のものがでてくるのでは」とさらなる期待を寄せた。
「負け越している中、3連戦の頭を取れたのはよかった」とグライシンガー。昨季最多勝(16勝)右腕で今季初めて3連戦初戦を取った。今後はエース上原と2枚看板で、カードの初戦を務める見通しだ。試合後、守護神クルーンからウイニングボールを渡された。記念球の数を今年もまた、セ界最多まで増やしていく。
(星直樹)
★裏話
グライシンガーは“こだわり”の男だ。トレーニングに使うエアロバイク。今やどの球場にも設置されているが、グライシンガーは自分専用の“マイバイク”を持参する。最新式のものではなく、本物の自転車のようにギアで負荷を変えるタイプ。白坂トレーニングコーチは「彼なりのルーチン(決まり事)があるのでしょう」と話す。その他、グラブも韓国でプレーしたときに使い始めた韓国製のものを使い続けている。
★お立ち台でクルーン男泣き
巨大補強の真価発揮だ。グライシンガーとともに、移籍加入のクルーン(前横浜)が、九回の1イニングを3者凡退でピシャリ。MAX157キロの直球でツバメ打線を寄せつけなかった。3月28日(米国時間)に祖母が死去。お立ち台では「祖母の気持ちを背にして投げた」と涙まじりで語った。4番で1安打のラミレス(前ヤクルト)も「チームが勝ったことで、ボクの調子も上がるよ」と上機嫌だった。
★6番降格の李は不発
打撃不振の李承ヨプが6番に降格。しかし、2打数無安打で打率を.156まで下げた。「成績が残せていなかったら(降格も)当然」。4番でスタートした今季だったが…。「一生懸命やっていれば結果はついてくる」と前を向いた。
★始球式
巨人OBで名球会会長の金田正一氏(74)が巨人−ヤクルト4回戦(東京ドーム)で始球式を務めた。
■ジャイアンツダイアリー
川崎市のジャイアンツ球場のセンター後方にあるスコアボードになつかしいラインアップが掲示された。試験表示で、1980年代半ばの巨人−阪神戦のスタメンが並んだ。
「20年前か。懐かしいなぁ」と漏らしたのは吉村2軍監督。巨人の中軸は3番・クロマティ、4番・原、吉村監督も5番・右翼で名を連ねた。対する阪神はバース、掛布、岡田のクリーンアップ。「(阪神が)優勝した85年。あのころの阪神は本当に強かった」。現役時代に思いをはせた。
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◆八回に2番手で登板し、3者凡退に抑えた巨人・豊田
「(阿部)慎之助のリードにやっとこたえられた」