2008年04月04日 更新

無敵すぎてどーもすいません!楽天4年目で初の単独首位

三回に通算300号となる2号ソロを放ち、雨の中、ファンの声援に応える山崎武(撮影・荒木孝雄)

三回に通算300号となる2号ソロを放ち、雨の中、ファンの声援に応える山崎武(撮影・荒木孝雄)

五回には左越えに2打席連続の3号3ラン(撮影・荒木孝雄)

五回には左越えに2打席連続の3号3ラン(撮影・荒木孝雄)

 (パ・リーグ、楽天9−1ロッテ、3回戦、楽天3勝、3日、Kスタ宮城)仙台のファンに“公約”を果たした。昨季のパ・リーグ2冠王、楽天・山崎武司内野手(39)が3日、ロッテ3回戦(Kスタ宮城)で2打席連続となる2、3号を放ち、4打点の大暴れ。チームも9−1で快勝し、破竹の7連勝。2試合以上を消化した時点では球団史上初めて単独首位に立った(05年に開幕戦勝利)。投打の主役がバッチリと仕事をこなし、野村克也監督(72)も大満足だ。

 ついに出た。三回、待望の通算300号メモリアルアーチに、雨の中をゆっくりとベースを1周する山崎武の口元は緩みっぱなしだった。

 平日のデーゲームだというのに、球場に足を運んだ1万5018人のファンに宣言通りの一発をプレゼントした。

 「仙台で決めたかったからね。朝起きたときから考えていた」

 3月26日のオリックス戦で1号を放ってから5試合足踏みした。4日からは遠征で、本拠地に戻るのは11日。実質的にこの日がラストチャンスだった。昨年のオールスター第2戦(仙台)でも“公約弾”を放った千両役者は、五回の第3打席で「肩の荷が下りた」と3号3ラン。7連勝を決定づけた。

 開幕4連敗を喫した夜、落ち込むチームメートを集め、「たったの4連敗じゃん? 思い切りやろうよ」と暗いムードを吹き飛ばした。その翌日に自ら1号を放ってから連勝街道は始まった。

 野村監督は「どーも、すいません。また勝っちゃった」と上機嫌だ。3年前に同じユニホームを着てから、配球を読む重要さや、失敗を恐れずにヤマを張る野村エキスを注入してきた。

 「アイツは不器用だろ? 不器用は不器用なりの生き方がある。野村流でいかないと。(天才肌の)落合流はダメ」。昨季は本塁打、打点の2冠を獲得した39歳に「(打率もいい)今年は三冠王のチャンスだぞ」とハッパをかけている。

 ナイターでソフトバンクが敗れ、指揮官にとっては阪神監督時代の00年4月27日以来2898日ぶりとなる首位。「監督がニコニコしていると、チームの雰囲気もいい。この波に乗って一気にいきたいね」。春の嵐を巻き起こす主砲は「15(連勝)まで行っちゃう!?」とファンを喜ばせた。

(越智健一)

【ノムさんのつボヤキ】

 (会見場につくと上機嫌で口を開き)

 「どうも〜。すいません。また勝っちゃった」

 ――ついに7連勝です

 「お見事のひと言に尽きる勝ち方。塁に出るべき人が出て、かえすべき人がかえした。エースはキッチリ抑える。負けるはずがないわな。これを続けられるかどうかや」

 ――岩隈はきょうもいい投球でした

 「とにかく点を取ればいいというだけのこと。安定感抜群。安心して見ていられる」

 ――山崎武にも通算300号が出ました

 「それはオレなんかよりも山崎に聞いてよ。3連発狙えといったんだけどな。アイツは3連発あるの? 余計なことだけど、オレは3回くらいあるよ」

 ――首位争いです

 「どうかな。(4日から対戦する)西武もいいでしょ。まあ、まだ順位にこだわる時期じゃないよ。(仙台は)桜も咲いてないんでしょ」

 ――開幕ダッシュに成功したといえますか

 「いいスタートが切れて満足はしています。大満足ではないけどね。これで7連勝だっけ? 7から8は難しい。8は末広がりだから。8までいけばもっといくんじゃない? あしたは大きなポイントだよ」

◆山崎武の通算300号について、通算304本塁打の楽天・池山打撃コーチ

 「状態がいいし、時間の問題だった。オレの数字を抜いたら花束でも贈ろうかな」

◆3号2ランを含む3打点の楽天・フェルナンデス

 「エンジョイできるときに思い切りエンジョイしておこう」

◆楽天に初めて3タテを食らったロッテ・バレンタイン監督

 「今が一番調子がいい状態なのだろう。何人か五輪代表に選ばれるかもしれないな。長いシーズンで悪い時期は訪れる。スランプをどう切り抜けるか見てみたい」

◆無安打に終わったロッテ・西岡

 「野村監督になってバッテリーの配球も変わった。簡単な相手ではない」


■山崎 武司(やまさき・たけし)

 1968(昭和43)年11月7日、愛知県生まれ、39歳。愛工大名電高から87年ドラフト2位で中日入団。96年にレギュラーに定着し、本塁打王(39本)を獲得。2003年オリックス、05年に楽天移籍。昨季は本塁打王(43本)、打点王(108点)の2冠に輝いた。通算成績は1590試合に出場、打率.263、301本塁打、866打点(3日現在)。1メートル82、100キロ。右投げ右打ち。既婚。年俸1億9200万円。背番号7。

■データBox

 〔1〕楽天が7連勝で球団記録を更新した。野村監督は南海(選手兼任)、ヤクルト、阪神の監督として7連勝以上が16度(10シーズン)あり、そのうち優勝4度(確率40%)、Aクラス7度(同70%)となっている。
 〔2〕山崎武が史上32人目の通算300本塁打。39歳4カ月での達成は、広沢克実(阪神)の39歳5カ月に次ぐ2番目の高齢到達。プロ22年目、実働20年目での達成は、ともに最も遅く、1590試合目は32人中24番目。

■記録メモ

 ▽山崎武(楽天)通算300本塁打 3日のロッテ3回戦(Kスタ宮城)の三回、久保から左越えに今季2号ソロを放って達成。プロ野球32人目。初本塁打は中日時代の91年5月9日の大洋戦で田辺から。

★岩隈は7回2安打無失点

 大量点に守られたエース岩隈は、テンポのいい投球で凡打の山を築き、7回2安打無失点で余裕の降板。完封した27日のオリックス戦に続く2勝目を挙げた。「調子はよくなかったけど、藤井さんのリードに助けられた。低めに集められたのがよかったです。完封? きょうはバランスがよくなかったし、まだ先は長いですからね」と満足顔だ。

★連勝効果!ウハウハの観客増

 今回のロッテ3連戦は平日にもかかわらず、夜の冷え込みを考慮してデーゲームで実施された。観客動員(昨季は1試合平均1万5519人)が心配されたが、1日は1万927人、2日は1万4285人、3日は1万5018人とチームの連勝にあわせて増加。球団関係者は「3日は当日券がよく売れました。連勝の効果は大きいと思いますよ」とウハウハだった。