2008年04月03日 更新

楽天祭だ!野村監督采配ズバリで球団新の6連勝&初の貯金2!

球団初の6連勝。お立ち台で、山崎武(左)と永井はバンザイ!(撮影・荒木孝雄)

球団初の6連勝。お立ち台で、山崎武(左)と永井はバンザイ!(撮影・荒木孝雄)

六回、嶋のスクイズで三走・聖沢(右)が生還

六回、嶋のスクイズで三走・聖沢(右)が生還

 (パ・リーグ、楽天6−3ロッテ、2回戦、楽天2勝、2日、Kスタ宮城)止まらない、もう止められない。楽天は2日、本拠地・Kスタ宮城でのロッテ戦に6−3で快勝。球団創設4年目で初となる6連勝&貯金2をマークした。それでも、野村克也監督(72)には笑みはなく、先発・永井怜投手(23)に苦言を呈するなど、勝ってもボヤキ…。勝てば勝つほど、理想も高くなる!?

 Kスタ宮城に、勝利のジェット風船が舞う。一回から打線が爆発し、ついに球団初の6連勝で貯金2。選手、観客みんながお祭り騒ぎだ。仙台の厳しい夜の冷え込みを避けて開催された平日デーゲーム。春満開の楽天ベンチで、野村監督の表情だけがさえなかった。

 「きょうは不機嫌だ。勝てばいいというものじゃない。4点もらってスイスイいけないか? 6連勝? ロクな投球じゃない。ロクでなし」。知将の表情はブスーッ。恒例のファンへのあいさつが終わると、足早にベンチ裏へと引きあげた。

 怒りの矛先を向けたのは、先発の永井だ。一回に4点をもらいながら、制球が定まらずピンチの連続。八回まで1失点でしのいだが、ベンチに安心感を与えることはできなかった。「やっぱりボヤキは永遠なり。勝ってボヤキ。負けてボヤキ。気持ちよく帰れる日はいつの日ぞ」と野村監督。上機嫌でギャグ連発だった前日1日の試合後とは対照的だ。

 リードしていても不安な永井の投球に、野村監督は、動いた。六回、先頭のリックが右中間二塁打で出塁すると、すかさず俊足の聖沢を代走に送る。鉄平の二ゴロで一死三塁となると、続く嶋の3球目にスクイズを敢行した。「なんとしてもダメ押しがほしかった」。これが成功し貴重な追加点。一回も高須にバスターエンドランを命じ、大量点のきっかけを作った知将の策が、またもスバリとはまった。

 「スクイズのサインがくると思っていた。あそこで1点取るかどうかで後半の展開が違う。よかったです」と大役を果たした嶋はニッコリ。このスクイズが失策を誘い、一塁に生きた嶋は、捕逸で二進するとすかさず三盗に成功。渡辺直の中犠飛で、勝負を決める2点目のホームを踏んだ。ベンチでは野村監督の近くに座り、毎日のように師匠の講義を受ける“野村チルドレン”の代表格が6連勝の立役者だ。

 「6連勝は球団史上初? まだ止まっていないじゃん。続行中。止まったときにじっくり話をしましょう」。最後はニヤリと笑った野村監督。ただ勝つだけでは、もう満足できない? 勝てば勝つほど理想は高く。こんなことがいえるのも、楽天が強くなった確かな証拠だ。

(越智健一)

試合前、ベンチで携帯電話を操作する野村監督。余裕たっぷり?(撮影・荒木孝雄)

試合前、ベンチで携帯電話を操作する野村監督。余裕たっぷり?(撮影・荒木孝雄)

ノムさんのつボヤキ

 (この日も報道陣からの質問より、先に口を開き)

 「きょうは不機嫌。勝てばいいというものじゃない。(永井は)“カメ投法”というのかな。ウサギとカメで、ヨタヨタしながら、なんとかゴールにたどりついた。ウサギさん(ロッテ・清水)は調子悪かったみたいだけど」

――これで6連勝

 「『ロク』な投球じゃないよ。『ロク』でなし。またシャレ? 梨田(日本ハム監督)よりはマシやろ。4点もらってスイスイといけんもんかな。モタモタと。やっぱりボヤキは永遠なり。勝ってもボヤキ、負けてもボヤキ。気持ちよく帰れる日はいつの日ぞ…」

――六回の追加点が大きかった

 「大きかったね。嫌な展開だったからね。ジワジワと追いつかれそうな…。ダメ押しがほしくてウズウズしていた」

――試合終了時点で首位に立った

 「首位とはいわないだろう。ただの6勝4敗ですよ」

――7連勝を目指すことになる

 「目指すのは自由ですからね。まあ、自由にやらせてもらいます」

★永井、要所締め2勝

 永井は走者を背負いながら要所を締め、プロ初完封で開幕からのチームの連敗を止めた3月26日のオリックス戦に続く今季2勝目。今回は逆に球団新記録の6連勝をもたらす白星となり「自分で止めたくなかった」とホッ。それでも2試合連続完投を逃し、「最後まで投げられなくて悔しい」と複雑な表情も見せた。

★山崎武が3試合ぶりの打点

 山崎武が3試合ぶりの打点を挙げた。一回無死満塁からフェルナンデスの2点適時二塁打で先制した直後に、中越えの2点適時二塁打。「(フェルナンデスの二塁打が)エンタイトルになってくれたから(走者が残って)1打点得したよ。ツキがあるね」と満面の笑み。好機に存在感を示した。

◆3試合連続セーブの楽天・青山

「永井が残した走者をかえしたくなかった」

★ファンの声

◆佐藤雄介さん=仙台市、タクシー運転手

 「今年は岩隈がいるし、投手が頑張っている。長谷部が戻ってきたら、ますます楽しみ」

◆高松みずほさん=仙台市、主婦

 「開幕4連敗は全部ビジター。仙台では負ける気がしません」

★参りました

◆ロッテ・今江

「もともと打線が強いチーム。手ごわいが先が長いので切り替えてやる」

◆ロッテ・橋本

「やりづらい。チャンスになると、たたみかけてくる。対策を練らないと」

■データBOX

 楽天が3月26日のオリックス戦から6連勝。昨年5月9日(西武戦)−15日(日本ハム戦)の5連勝を抜く球団新記録。野村監督の6連勝は、阪神時代の2001年7月11日(横浜戦)−19日(巨人戦)に7連勝して以来7年ぶり。また貯金も、球団創設以来初めて「2」となった。