中日のダヤン・ビシエド内野手(31)が来日5年目となった今季を振り返った。
「いつもと違うシーズンになった。コロナの状況がよくなったり悪くなったりするなかで、結果としてはチームにとっても僕にとっても、グラウンドの上ではとてもいいシーズンだったと思う。ファンのみなさんに感謝したい」
109試合に出場して打率・267(409打数109安打)で、17本塁打と82打点はともにチームトップ。不振から10月1日の阪神戦(甲子園)を欠場するなど、シーズン全体を見れば打撃の調子に波もあったが、今年も打線の中心として打席に立ち続け、同21日のDeNA戦(ナゴヤドーム)では今季で最も印象的だったシーンと振り返る、球団助っ人では史上6人目の来日通算100号本塁打を逆転3ランで決めた。
調子も上昇し、シーズン終盤は一時、打点王争いのトップにも立った。勝負強さも示していたさなか、同28日の阪神戦(甲子園)での守備で左肩を脱臼し、まさかの戦線離脱。惜しくもタイトルを逃すこととなったが「これは野球をしている限り、ありえること。起こったこととしてしっかりと見つめている」と胸中は穏やかだった。
日本への愛着たっぷりに、今後についても「このまま日本でプレーし続けたい気持ちは強い。5年間は素晴らしい経験をさせてもらったと思っているし、日本でプレーをするチャンスをドラゴンズがくれたことに対しても感謝の気持ちを持っている。いままで通りというよりも、今後、ますますいい結果を残したい」と頼もしい。
現在は春季キャンプ初日までにチームに合流することに照準を定め、左肩の治療や体のコンディショニング維持に専念している状況。8年ぶりのAクラス入りから、さらなる飛躍へ、来季の目標を問われると「どんな形であれ自分がチームの力になって、プレーオフに進む。そのことに尽きる」と力強く話した。