戸田球場のマウンドで投げる奥川。衣笠球団社長兼オーナー代行(奥右)、高津監督(奥左)らが見守った(球団提供) ヤクルトのドラフト1位・奥川恭伸投手(19)=星稜高=が2日、埼玉・戸田球場で、プロ入り後初めて球場のマウンドで投球練習を行った。左右の打者を交代で立たせ、捕手とサイン交換をするなど実戦をイメージして投げ、球速は自己最速の154キロに迫る151キロをマーク。新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が延期されている中、黄金新人はさらなる進化を目指して鍛錬を重ねている。
夏のような太陽が照りつけた戸田球場が、一層熱を帯びた。熱の発生源は背番号11。奥川がプロ入り後初めて、球場のマウンドで投球練習を行った。
「打者に立ってもらって、捕手にサインを出してもらって、メインのマウンドで投げさせてもらって、今までのブルペンとは違う感覚でした」
練習後のオンライン取材で、久々の感触について明るい表情で語った。
ブルペンで54球を投げた後、球場の中心へ。実戦を想定して投げた。打席に左打者のドラフト5位・長岡(八千代松陰高)と2年目の右打者、浜田に交代で立ってもらい、捕手は1軍出場歴もある古賀。サイン交換もしながら、コースに構えられたミットを目がけて41球。変化球も投げた。ファンの見学はできないため静かな球場に、古賀の「ナイスボール!」という声が何度も響いた。
「まだまだだなって感じがしました。これから対打者を経験していきながら、試合で投げる状態まで焦らずに持っていきたい。楽しさより難しさを感じました」
本人は厳しく自己評価したが、直球の最速は151キロを計測。準優勝した昨夏の甲子園で出した自己最速の154キロに迫るスピードで、才能の高さを示した。
注目のルーキーの初登板に、衣笠球団社長兼オーナー代行ら球団幹部も集結。高津監督は後方から見つめ、「初めてのマウンドで最初は戸惑ったところもあったが、いろいろなところで対応能力の高さを見ることができた投球だった。早く打者に対して投げたいというオーラが出ていた」と改めて評価した。