2018.5.18 08:00

【小早川毅彦のベースボールカルテ】昔は過酷だった地方球場での試合も、楽しみの方が大きかった“ご当地グルメ”

【小早川毅彦のベースボールカルテ】

昔は過酷だった地方球場での試合も、楽しみの方が大きかった“ご当地グルメ”

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小早川毅彦のベースボールカルテ

 5月は地方球場での試合が多く組まれている。巨人は15、16日に鹿児島でヤクルト2連戦。来週は22、23日に宇都宮、ひたちなかで広島2連戦と忙しい。

 私は現役時代、球場へ行くとまず、グラウンドや内外野のフェンスの状態、ファウルゾーンの広さなどをチェックした。これは今の選手も変わらないだろうが、環境は今と比べものにならない。

 バックスクリーンが小さく、打席に立つと、背の高い投手だと黒い背景に収まりきらず、球が見づらいことがあった。ロッカールームが設置された球場は少なく、あっても狭くて、ロッカーが全員に行き渡らない。通路の壁に沿って並べられたパイプ椅子がロッカー。通路に敷いた新聞紙の上で着替えた。

 北陸のある球場はロッカールームが座敷で、土足厳禁。私はあぐらをかくと腰が痛くなったので横になるしかなく、なんとなく落ち着かなかった。移動のバスは1台で、裏方さんを含めて50人近くが乗る。座席はびっしり埋まり、車内はすぐに、たばこの煙で白くなった。

 ベンチや通路は、とにかく暑い。地方での試合は体力を消耗するという印象だったが、私は楽しみの方が大きかった。今はソフトバンクの本拠地・福岡にはヤフオクドーム、日本ハムの札幌には札幌ドームという立派な球場がある。本拠地を置くチームがない時代は福岡(平和台球場)も札幌(円山球場)も地方の一つ。しかし、どちらも食べ物がおいしく、球場は満員になるのでプレーのしがいもあった。

 今は地方といっても、プロの公式戦が開催される球場はグラウンドが広く、ベンチやロッカールームも整備されている。新幹線が延長されるなど交通の便も良くなり、移動は楽になった。苦痛に思う選手は、それほどいないかもしれない。(サンケイスポーツ専属評論家)

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