日本ハムのドラフト7位・宮台康平投手(22)=東大=が3月24日のイースタン・リーグ、DeNA戦(鎌ケ谷)でプロデビューし、1回を1安打無失点と上々のスタートを切った。
最速141キロの直球を軸に2三振を奪うなど、堂々の投げっぷり。「自分の中では自信のある真っすぐを中心に投げました。自分の立ち位置や(相手との)力関係が分かりました」。東大法学部卒の秀才らしく、冷静にプロ初登板を振り返っていた。
この男、なかなか肝が据わっている。登板前日(3月23日)に行われた東大の卒業式を欠席。「(日本ハムの)寮に入った時点で卒業したと思っている。プロなので練習を優先させました」と、こともなげに話した。
1月の入寮時に「ポケット六法」を持参して話題を呼んだが、後に「あれは僕のキャラですから」と実際には読んでいないことを明かした。
新人歓迎式典では、今季の抱負を色紙に『武』と記した。「これまでは『文武両道』でしたが、『文』は人生で使うもの。これからプロ野球選手として『武』一本でやっていくという意思表明です」と説明した。
東大卒という肩書を背負うことなく、プロ野球の世界に飛び込んだ宮台を見ていると、昨年オフにロッテから戦力外通告を受け、現役引退した田中英祐氏(26)を思い出した。
ロッテにドラフト2位で指名され、京大出身初のプロ野球選手となった田中氏は、現役3年間で未勝利に終わった。1軍登板は入団1年目の2試合のみ。その後はフォームを崩して苦しんだ。「結果を求めすぎて、背伸びをしていた」という田中氏の言葉が強く印象に残っている。
その点で、宮台はいい具合に肩の力が抜けているように感じる。自身のキャリアに縛られることなく、プロ野球選手という職業に邁進(まいしん)しているように見える。東大3年時に大学日本代表に選出されるなど潜在能力は高い。飛躍が期待できそうだ。(片倉尚文)