中日春季キャンプ(2日、沖縄・北谷)松坂は球場でのキャッチボールを見る限りでも肩が良く回っていて、距離を縮めたときに非常に強い球が投げられていた。コンディションは良さそうで表情も明るい。練習前に本人と話したが、「順調です。ただ去年のこともあるから慎重にやっています」と前向きに話していた。
ブルペンでは捕手を立たせたまま32球を投じた。途中、抜けたボールもあったが、しっかりと力を伝えられたつかまったボールは重さを感じた。全盛期の状態とは言えないものの、現時点では順調な段階を踏んでいるだろう。カーブも何球か投げていたが、彼は器用な投手だから変化球に関してはいつでも投げられる。まずは直球だ。
肩を故障した投手にとって、復活へのヤマ場はこの後に来る。捕手を座らせて角度がつくと、リリースポイントが前に入ってきて、肩肘の押し込みが必要になってくる。その時、下半身をうまく使ってしっかりボールをたたけるかどうか。
捕手が中腰となった状態で受けたきょうの投球では、球は打者の肩くらいの高さにあたる。もう1メートルくらい球を低くするために角度を下げるのは、一見簡単なように見えて体に大きな負担がかかるものだ。捕手を座らせたときに「原点」と言われる右打者の外角低めに、きょうのようなつかまったボールが投げられるか。ここに注目して楽しみに見ていきたい。 (サンケイスポーツ専属評論家)