2017.10.5 11:30

【乾坤一筆】外野手出身監督急増の球界にノムさんがモノ申す

【乾坤一筆】

外野手出身監督急増の球界にノムさんがモノ申す

特集:
ベテラン記者コラム・乾坤一筆

 ボヤキが止まらない。

 「このままではもう、名監督と呼ばれる人は出現しない。試合と采配の妙味が、消えていくで」

 南海、ヤクルトの監督としてリーグ優勝5度、そのうち3度、日本一に輝いた野村克也氏(サンケイスポーツ専属評論家)だ。9月7日付のサンケイスポーツ『ノムラの考え』で、そう評論して以来、ボヤいている。

 理由は、判で押したような選手起用。特に投手交代。6回、100球などとイニング、投球数を設定し、そこに達すればお役ご免。試合の重要度、展開、状況など、臨機応変な判断は必要ない。誰が監督をしても同じではないか、という。

 「それに、外野手出身の監督が増えてきた。プロ野球80年の歴史でみれば、ずっと、外野手に名将なし、だった。近年ようやく、若松勉(ヤクルト、01年)が日本一になってくれて、秋山幸二(ソフトバンク、11、14年)、栗山英樹(日本ハム、16年)と続いたけど、今のセは、なあ…」

 セ・リーグでは投手出身の中日・森監督以外、5人が外野手出身とあって、ボヤキに拍車。

 「監督としての思考は、現役時代のプレーがベースになる。おおむねの外野手が考えることといえば、守備位置をどうするか、くらい。その守備についているときでも、バッティングのことを考えている者がいる。これでは細かいところに気付かないわな」

 そして、ズバリ。刑事ドラマのようなセリフ。

 「野球において重要なことは、ダイヤモンドの中で起きている」

 投手と打者の対決にはじまり、盗塁、走塁、送りバント、けん制、シフト、連係プレー、etc。ほとんどがバッテリー間と内野陣、「ダイヤモンド」での出来事というわけ。

 実は野村氏は以前、外野手出身の元広島監督、山本浩二氏(91年リーグ優勝)に「ノムさん、そんなこと言うなんて、ひどいじゃないですか」と抗議されたそうだが、あくまで持論は曲げない。

 さらに、ボヤキはもう1つ。

 「監督就任要請は、ワシには来ないのか?」

 82歳にしてなお、意気盛んだ。

内井 義隆(うちい・よしたか)

 1987年入社。プロ野球担当を皮切りに、格闘技班、特報班、サッカー班各デスク、大阪単身赴任、運動部長を経て、2012年から編集委員で現場復帰。別名「流浪の夜光虫」。

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