2017.9.16 13:00

【球界ここだけの話(1030】引退会見を行った阪神・安藤の偽らざる本音…現状維持を拒んだ右腕は常に新たな練習模索

【球界ここだけの話(1030】

引退会見を行った阪神・安藤の偽らざる本音…現状維持を拒んだ右腕は常に新たな練習模索

特集:
サンスポ記者の球界ここだけの話
15日の引退会見で感極まった阪神・安藤

15日の引退会見で感極まった阪神・安藤【拡大】

 無数のフラッシュを浴び、涙がきらめいた。9月15日。阪神・安藤優也投手(39)が現役生活に別れを告げた。兵庫・西宮市内のホテルで引退会見が行われた。

 「一番はほっとしたというか、肩の荷が下りたというか…。やっぱり一番はほっとしたかな、という気持ちですね」

 率直な心境を問われたときの返答。偽らざる本音だったと思う。数年前。阪神タイガースの取材を担当していた頃、シーズンを終えた右腕に話を聞いて、印象に残った言葉を思い出した。

 「シーズンが終わったら、すぐに来年のことを考えてしまう。『来年はどうなるんやろ。大丈夫かな。どうしよう』って不安になるよね…」

 期待と比例する重圧。2003、05年のリーグVに貢献し、08年からは3年連続開幕投手を務めるなど、数々の修羅場をくぐり抜けてきた男が感じていたことに驚いた。だから、だろう。ベテランは結果を出しても、挑戦をやめなかった。年齢を重ねても、現状維持を拒んだ。常に新しい練習法を模索していた。

 「変えるのは怖いよ。失敗もしたし。でも、失敗して見えてくるものがある。怖いけど、常に何かを変えていく気持ちがないといけない」

 成功ばかりではない。あるときは体のキレを作るため、体重を約10キロ落とした。しかし、球威も低下して、苦しいシーズンを過ごした。ただ、反省はしても後悔している様子はなかった。昨オフも米大リーグ・マーリンズのイチロー外野手(43)が取り入れる初動負荷トレーニングを敢行した。

 「大したボールがあるわけじゃないし、大した選手じゃなかった。まさか40歳までプレーできるとは夢にも思いませんでした」

 積み重ねてきた登板数は485試合。「夢にも思いませんでした」という16年の歳月は少しでも不安をかき消そうとする努力、飽くなき向上心が生み出した-。それだけは間違いないと思う。(小松真也)

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