2017.7.7 13:00

【球界ここだけの話(959)】日本ハム・大谷が計測した157キロへのプロの偽らざる本音 速ければ勝てるわけではないプロ野球

【球界ここだけの話(959)】

日本ハム・大谷が計測した157キロへのプロの偽らざる本音 速ければ勝てるわけではないプロ野球

大谷が7月1日のイースタン・リーグ、西武戦で今季初めて実戦登板

大谷が7月1日のイースタン・リーグ、西武戦で今季初めて実戦登板【拡大】

 「楽しくてしかたないだろうな。あんな球、投げられたら」

 そりゃ、そうに決まっている。マウンドに立って初球がいきなり球速157キロ。ため息も出ようってもんだ。

 故障で出遅れていた日本ハム・大谷翔平投手(23)が、今季初めて登板したのは今月1日のイースタン・リーグ、西武戦(鎌ケ谷)だった。今や一挙手一投足が注目される選手など、プロ野球界でも大谷くらいのもの。当日はあいにくの雨で少々ぬかるんでいたこともあり、その後はセーブしたとはいえ、全23球のうち、14球が150キロ超えの衝撃をもって報じられた。

 さて冒頭のセリフ、実はこの試合をネット裏で見ていた元ヤクルト投手で、現在は編成を担当する伊東昭光さんが漏らしたものだ。

 伊東さんは1998年に現役を引退するまで、チーム事情もあって先発から中継ぎ、抑えとなんでもござれ。88年には先発以外で18勝を挙げ、最多勝という珍しい記録を達成している。どちらかといえば、球速より制球力で勝負するタイプだった。なるほど、157キロを見れば偽らざる本音といえようか。

 この日は、伊東さんの元同僚でサンケイスポーツ専属評論家の荒木大輔さんも隣で見ていた。150キロを超えるたび、こちらと顔を見合わせ「本当に故障明け?」と苦笑い。その荒木さんも現役時代は直球が140キロ前後だったから、ついつい、そんな言葉が出てしまうのもこれまた偽らざる本音か。

 「速い球が投げられるのは持って生まれた才能」とはサンケイスポーツ専属評論家の野村克也氏の言葉だ。

 しかし、速ければ勝てるわけではないのがプロの世界。この試合でも大谷は151キロの直球を中越え本塁打されたように投手には切れ、制球、配球など複合的な要素が求められる。

 1イニングを投げた大谷の後のマウンドに上がったのは斎藤佑樹投手(23)だった。「球質も球速もまるで違うけど、現時点なら投手の基本となる外角低めは斎藤の方が上」と荒木さん、「大谷はまだ1軍には早いかな」とは伊東さん。長く指導者を務めてきた目から見れば、たとえ157キロが投げられても即1軍OKとはいかない。これまた偽らざる本音。

 もちろん、大谷自身も「まだまだ」と話していたが、チーム事情で状況は少々変わってきた。あれから1週間。“プロの目”から見てもゴーサインは出るのだろうか。(芳賀宏)

  • 大谷の初球は157キロと表示された
  • 長い腕をしならせる日本ハム・大谷
今、あなたにオススメ
Recommended by
  1. サンスポ
  2. 野球
  3. プロ野球
  4. 日本ハム
  5. 【球界ここだけの話(959)】日本ハム・大谷が計測した157キロへのプロの偽らざる本音 速ければ勝てるわけではないプロ野球