2017.5.19 18:00

【ダッグアウトの裏側】ヤンキースの元主将・ジーター氏の栄光から考える「レジェンド」の基準

【ダッグアウトの裏側】

ヤンキースの元主将・ジーター氏の栄光から考える「レジェンド」の基準

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ダッグアウトの裏側
5月14日、ヤンキースの永久欠番記念式典を終え、始球式を行うデレク・ジーター氏。後方では田中が見守った=(共同)

5月14日、ヤンキースの永久欠番記念式典を終え、始球式を行うデレク・ジーター氏。後方では田中が見守った=(共同)【拡大】

 最近よく使われる「レジェンド」の基準とは何か。名場面の数が、トーナメント表が作成できるほど多くなければ、そう呼ぶことはできないだろう。

 米大リーグ、ヤンキースの元主将で歴代6位の通算3465安打を放ったデレク・ジーター氏(42)が14日(日本時間15日)、ヤンキースタジアムで行われた背番号2の永久欠番記念式典に出席。「ファンはいつも温かく迎えてくれた。この球団の一員としてプレーできたことに感謝したい」と挨拶し、今季最多の観客(4万7883人)から大歓声を浴びた。

 大リーグの公式サイトでは式典の1週間前から、ジーター氏の現役時代の印象に残るプレーでトーナメント表を作り、ファン投票で「勝ち抜き戦」を実施。ベスト4は、年代の古い順に

 〔1〕2001年地区シリーズでのバックトス

 〔2〕同年11月のワールドシリーズ(WS)での本塁打

 〔3〕通算3000安打となる本塁打

 〔4〕本拠地最後の打席でのサヨナラ打-だった。

 すべて動画で見返したが、筆者には〔2〕が思い出深い。米国に駐在した年で、9月の米中枢同時テロの影響でWS開幕が遅れた。ダイヤモンドバックスとの第4戦は延長に突入し、日付がWS史上初めて11月に変わった直後、ジーターのサヨナラ本塁打で決着した。米国ばかりか日本の紙面にも「ミスター・ノーベンバー(11月男)」の見出しが躍った。

 優勝は〔4〕との決勝を制した〔1〕。アスレチックスに連敗して迎えた第3戦の守備が選ばれた。1点リードの七回二死一塁で右翼線二塁打。中継に入った一塁手の頭上を越える右翼手の“悪送球”で、だれもが同点と思った瞬間、ジーターがとっさに一塁と本塁の間に走り込んで捕球し、本塁へのバックトスで同点を阻止した。1点を守り切ったヤ軍は連敗後の3連勝で、ア軍を下した。

 ジーターを新人時代から取材しているニューヨーク・ポスト紙のヤ軍担当、ジョージ・キング記者も〔1〕。「ポストシーズンだったし、勝負どころでのジーターのよさを象徴している」という。好守備が名場面の1位。これもレジェンドらしい。

田代学(たしろ・まなぶ)

サンケイスポーツ一般スポーツ担当部長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」

  • 2001年、ダイヤモンドバックスとのワールドシリーズ第4戦でサヨナラ本塁打を放ったジーター氏(ロイター)
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