阪神の選手は横浜スタジアムで練習。汗ばむほどの陽気だった 木曽殿と 背中合わせの 寒さかな…という句は一般に「芭蕉が詠んだ」という説がある。
だけど実際に自分の足で木曽義仲が愛妻巴御前とも離れ離れになり、タッタ一人となった配下の今井兼平とともに琵琶湖畔の粟津に落ちのび、頼朝軍によって無残に死ぬ。一時は頼朝より先に上洛して「朝日将軍」といわれた義仲の悲劇だが、まだトラ番として死ぬほど原稿を書かされていた若い頃にどうしても義仲寺を見ておきたかったことがある。
だって、その背中合わせに芭蕉の墓があるとしたら、その芭蕉が「背中合わせの 寒さかな」なんて一句詠むのはおかしい。それでノコノコと芭蕉の墓もある「義仲寺」にいってみた。
そしたら…わかった。その句は芭蕉の弟子の島崎又玄という人が詠んだものだった。
なぜこんなことにこだわって『虎ソナ』を書くか? といえば、なんとなく現状のセ・リーグは阪神、広島と巨人の三つどもえがしばらく続くか? 特に金本阪神と緒方カープは当分は火花を散らすだろう。それはまるで同じ打倒平家(巨人)の血流(いとこ)でありながら、義仲と頼朝は戦った。越後からコツ然と現れて、特急サンダーバードにこそ乗らなかったが北陸路をイッキに京に駆け上った義仲。平家物語には「色白く眉目はよい男」とある。しかも戦法はとにかく攻め一辺倒。まるで金本知憲を連想させるではないか。
さて、その平成版義仲軍はこの日、横浜での練習である。