2013年に24勝無敗と完璧な成績を残した楽天・田中将大(現ヤンキース) 今季の菅野を見ると、2013年に24勝無敗と完璧な成績を残した楽天・田中将大(現ヤンキース)の姿に重なる。
左足を上げてから、ステップを踏み出すまでの時間が長い。軸足の右足にしっかり体重を乗せ、ゆっくり踏み出していく。まるで弓を十分に引き絞ってから矢を放つようだ。打者をじっくり見て、コースを狙って投げている。
下半身と体幹を鍛えているから、粘りのあるフォームになる。打者はボールが見える方が打ちやすいが、菅野は体の後方に長く隠しているようなもの。見た目で打ちづらい上に、体重が乗った球がビュッと来るので、簡単に対応できない。
体調がよく、いいフォームで投げられるから、打者を見おろしている。狙っていないとみるや、緩いカーブでポンと三振を取れる。空振りを取る、詰まらせる、など一球ごとに意図を感じる。現在のプロ野球では、その精度が最も高い。
13年の田中も、ゆっくりしたフォームからビュッと切れのいい球を投げ、空振りを取る、ゴロを打たせる、と意図を込めていた。現在の菅野にも、同じ雰囲気がある。 (サンケイスポーツ専属評論家)