2017.5.1 13:00

【球界ここだけの話(892)】中日・バルデス、39歳で「中4日」でもベストパフォーマンスができる理由とは?

【球界ここだけの話(892)】

中日・バルデス、39歳で「中4日」でもベストパフォーマンスができる理由とは?

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サンスポ記者の球界ここだけの話
中日・バルデス

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 現在、「孤軍奮闘」の言葉がピッタリ当てはまるプロ野球選手は、中日のラウル・バルデス投手(39)だろう。開幕から6試合に先発して投球数41回1/3イニングは、ともに12球団トップだ。

 「全然、疲れはない。平気だ。監督から言われれば毎日でも投げる準備はするよ」。「毎日」は大げさだが、森監督によると「間隔があくと、肩が軽くなって制球が乱れてしまうと。『中3日でも投げられる』といってきたわ」。

 今季初登板は4月1日。それから中4日→中5日→中5日→中4日→中5日。勝ち星は1勝だが、防御率1・74はリーグ3位(データはすべて4月30日現在)。打線の援護に恵まれない中での投球が続いている。

 バルデスの簡単なプロフィルを紹介する。キューバ出身。来日3年目で、42歳の岩瀬に次ぐ39歳。通算2000安打を目指す荒木とは同級生。チーム内では、親しみを込めて「おじいちゃん」と呼ばれており、本人もえらく気に入っているという。

 なぜ中4日でもベストパフォーマンスができるのか。バルデス本人は「俺は投げることが好きなだけさ。(キューバ時代に)少年野球チームで、ほかに投手がいなくて、いつも僕が投げていた。まあ、肩が丈夫だったこともあるけど」というだけ。周辺取材を積み重ねても、特別に何かをしている…という言質は得られなかった。野菜嫌いで、「この何年も食べていない」。なんじゃそりゃ?

 バルデスの投球スタイルにヒントが隠されていた。他球団の中日担当スコアラーは「投手は体全体を使って投げるが、彼は上体だけでキャッチボールをしている感覚で投げる。ボールに力が伝わるのか、と思ってしまうが、それが彼の投球スタイル。少年野球の投手にはまねをしてほしくないけどね。その分、スタミナの消耗度が少ないような気がする」。いいように解釈すれば「省エネ投法」ということか。 バルデスについて、阪神の主力打者に聞くと「ボールの出所がみにくく、手元でボールは伸びてくるからスピード以上に速く感じる。それに投球感覚も短くて、テンポよく投げるから考える時間を与えない。抑えられるときは、彼の術中にはまってしまうとき」

 150キロを超える剛速球はない。バルデスには失礼だが、同じ助っ人でもメッセンジャー(阪神)のような打者を圧倒するような迫力は感じられない。それでも簡単に抑える。中4日でも平気で投げられる。

 最下位に沈む中日。先発の人材不足に頭をかかえる森監督にとって、もっとも頼りになる孝行息子だ。(三木建次)

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