2017.4.1 13:00

【球界ここだけの話(862)】オリックスの若きエース西、忘れられない光景と3年連続2桁勝利に抱く複雑な心境とは?

【球界ここだけの話(862)】

オリックスの若きエース西、忘れられない光景と3年連続2桁勝利に抱く複雑な心境とは?

21年ぶりの歓喜の瞬間をファンと分かち合い、4年連続の2桁勝利で貢献したとき、オリックス・西勇輝の心にかかった靄(もや)は消えるはずだ

21年ぶりの歓喜の瞬間をファンと分かち合い、4年連続の2桁勝利で貢献したとき、オリックス・西勇輝の心にかかった靄(もや)は消えるはずだ【拡大】

 真っ赤に染まった超満員の客席が脳裏に焼き付く。オリックスの若き主戦投手には忘れられない光景がある。昨季25年ぶりにリーグ優勝を果たした広島のフィーバーぶり。西は春季キャンプの練習の合間にかみしめながら、口にしていた。

 「あの光景は、悔しいを通り越している感じですよね…」

 プロ9年目。その間、チームがAクラス入りしたのは1度だけ。勝たなければ、ファンの足が球場から遠のくのは、当然のこと。現実を受け止めていた。

 26歳の右腕は2011年から頭角を現し、エースの金子とともに先発陣を支える2本柱に成長した。現在、3年連続2桁勝利中。球界を見渡しても、3年以上、2桁勝利を継続している選手は4人しかいない。単独トップが則本(楽天)の4年。それに続くのが西、大谷(日本ハム)、石川(ロッテ)だ。そうそうたるメンツの一員。ただ、それも、心から素直に喜べないようだ。

 「チームは負けている。プレッシャーも少ない。球団として、注目されにくい中で、やれてきたのがよかったのかもしれない」

 国際大会に出場すれば、自身の立ち位置と人気球団との注目の差を痛感するという。ブログなどで近況を報告しているのは、「自分たちにしかできないことがあるから」。少しでも、世間の目をオリックスに向けようと意識している。

 もちろん、結果が何より大事なのは百も承知。背番号「21」は熱戦の末2位になった14年を思い描く。しびれるペナントレース終盤。オリ党がスタンドを埋めた。あの光景を再び-。

 「14年を知っている選手なら、誰もがあの雰囲気でプレーしたいと思っていると思う。僕はクライマックスシリーズに1回しか出たことがないですから。今年こそ…」

 昨季最下位からの巻返しを期す17年シーズンは幕を開けた。21年ぶりの歓喜の瞬間をファンと分かち合い、4年連続の2桁勝利で貢献したとき、西の心にかかった靄(もや)は消えるはずだ。(小松真也)

今、あなたにオススメ
Recommended by
  1. サンスポ
  2. 野球
  3. プロ野球
  4. オリックス
  5. 【球界ここだけの話(862)】オリックスの若きエース西、忘れられない光景と3年連続2桁勝利に抱く複雑な心境とは?