2017.3.23 13:00

【球界ここだけの話(853)】WBCは練習だってさまざま…目が点になるようなプエルトリコの練習法

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WBCニュース
米国時間20日の準決勝で、プエルトリコはタイブレークの延長十一回一死満塁のピンチを迎えたが、オランダ・スミスの二ゴロで遊撃手リンドア(奥)がデカスター(手前)を二封、一塁へ送球し併殺とした(共同)

米国時間20日の準決勝で、プエルトリコはタイブレークの延長十一回一死満塁のピンチを迎えたが、オランダ・スミスの二ゴロで遊撃手リンドア(奥)がデカスター(手前)を二封、一塁へ送球し併殺とした(共同)【拡大】

 プロ野球選手というのもさまざまで、1つの球団に生涯をささげる者もいれば、球団を渡り歩いて選手人生をまっとうする者もいる。

 ある選手は球団一筋を貫いて現役を引退した。「すぐにコーチに」という話もあったが、「外の球団も見てみたい」と評論家の道を選んだ。なぜかと聞くと「練習も何もかも、自分の球団のやり方しか知らない。それでは指導者になったときに幅がないでしょう」と答えた。

 確かに-。記者業も原稿を書くのは同じだが、取材の仕方も報告の仕方も、打ち合わせの仕方も他社のやり方を知らない。

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)ともなると、もはや国も人種も違うから、見る者すべてが新鮮だ。あまり意識したことはなかったが、他国の練習方法はかなり新鮮だった。中でも準決勝が行われたロサンゼルスの公式練習(19日)でみたプエルトリコは、なんとも独特だった。

 通常、打撃練習といえば「打撃投手」が防御ネットの後ろから投げるのが当たり前…と思っていた。ところが、しっかりマウンドに上がって投げ始めたのはツインズ所属のベリオス。そして受けるのは、これまたカージナルスのモリーナ。もちろん、防御ネットなどあるはずもない。

 一緒に見ていた佐々木主浩さんまで、思わず「速いなぁ」と驚く速球をビュンビュン投げ込み、打者はその球を打ち込む。こちらは打球が当たったら、どうするのかとヒヤヒヤしながら見ていたが、本人はそんな心配などどこ吹く風。翌日のオランダ戦で登板はなかったのだが、驚くべき光景だった。

 かと思えば、守備練習は目が点になるような方法。ノックを受け、送球というのが普通見かける光景だが、三塁手や遊撃手は膝立ちで、コーチが近くから球を左右に投げ、それを捕球する。「そんなのでいいの?」なんて思っていると、DeNAやソフトバンクで活躍し、昨季引退した多村仁志さんは「いや、手首の使い方とかすごく柔らかいですよ。しかもあの体勢からスナップですごい返球しているでしょ。いろんな練習があって勉強になります」と驚いた様子で話してくれた。

 残念ながら日本は準決勝で敗退したが、世界はまだまだ奥深いのだと思わせてくれるWBCでありました。(芳賀宏)

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