野球担当記者らによるベストナインの投票規定が変更され、今年から投手は野手のポジションとの複数に投票可能となった。二刀流の大谷を意識した改正だった。
DHでは有効投票数245のうち190と圧倒したが、投手では過半数に満たない111。投手としては規定投球回数は3イニング、打者としても規定打席に61足りなかった。野球は「記録のスポーツ」であるだけに、今回の選出は異例だ。
過去、規定投球回に達せず選ばれたのは1998年セの佐々木主浩(横浜、現DeNA)がいるが、救援投手でリーグ最多の45セーブ、防御率0・64で優勝に貢献した。
大谷は先発でしかも10勝4敗。もっとも、防御率1・86はリーグ1位の石川(ロッテ)の2・16を上回り、174奪三振も3位。あと3回投げていれば、リーグ優勝への貢献もあり、文句なしで選ばれていたはずだ。
むしろ奮起を促したいのは、記録で上回りながら得票2位の石川以下、他の投手だろう。13年に24勝無敗だった楽天・田中(現ヤンキース)とまでは言わないが、専業投手として、大谷を寄せ付けない堂々たる記録を残してほしかった。 (日本野球機構担当・芳賀宏)