(セ・リーグ、ヤクルト3-4広島、23回戦、広島15勝8敗、4日、神宮)広島の強さの源は「ホワイトゾーン」にある。「皆様の声援のおかげです」とコメントする選手は多いが、医学的にも応援で盛り上げてくれると、緊張で体が動かない状況でも、いいパフォーマンスを出せるといわれる。「興奮」と「リラックス」がともに高い位置で保たれ、集中力が極限まで高められる。それを医療の世界では「ホワイトゾーン」と呼ぶ。
二回二死一塁の場面でも、一打サヨナラのチャンスかと見まがうほどスタンドが熱狂していた。ホームのファンをしのぐ応援が「ホワイトゾーン」を呼んでいる。
選手個々の姿勢にも感心させられた。一回二死無走者で、セーフティーバントを敢行した3番・丸。左打者からすれば、右の下手投げの山中は打ちやすい相手。それでも、三塁・藤井が元々は捕手で慣れていないとみて、三塁側に転がした。結果は山中に処理されアウトになったが、隙あらば狙う貪欲さが表れていた。
ただ、六回一死一、三塁ではスクイズでもよかった。5点目を取れば、もつれることもなかったはず。そういう試合運びができれば、クライマックスシリーズ(CS)もテッパンだ。 (サンケイスポーツ専属評論家)