(セ・リーグ、巨人4-6広島、21回戦、巨人11勝10敗、25日、東京D)感心した。つくづく広島はたくましくなった。「マジックがついても、自分たちの野球をするだけ」という、緒方監督の言葉通りだった。
6得点はすべて、二死後から奪ったもの。ここ一番で、全員がしぶとい打撃をする。逆転勝ちの多い今季の戦い方が凝縮されていた。
実は試合中盤まで、いつもと違うな…と感じていた。スイングが大きく、力んでいた。マジックが点灯し、優勝が現実的に近づき、ソワソワしているように映った。
それを後半、見事に修正。大きな1勝で、予想より早くゴールテープを切りそうだ。
OBとして心配するとしたら、優勝決定後のこと。どれだけ大きなゲーム差をつけても、クライマックスシリーズでのアドバンテージは1勝分だけ。シーズン中と同じ精神状態で戦えるとは、限らない。
だからこそ、一回は無死一塁で菊池にバントをさせてもよかった。今から極限の戦いをシミュレートしておくことも必要だと思う。「自分たちの野球」とは、究極的には「その試合を取りにいく野球」なのだから。(サンケイスポーツ専属評論家)