中崎を迎える緒方監督=マツダスタジアム(撮影・安部光翁) (セ・リーグ、広島5-3阪神、21回戦、広島15勝6敗、11日、マツダ)タナボタも、ここまでくると笑えないものなのか。試合後の広島・緒方監督は大まじめを装った。
「正直、複雑です。ミスで3点もらったようなものだから」
惨劇タイガースを思うと、笑顔は失礼…というわけ。でも、七回裏のその瞬間、広島ベンチは爆笑、拍手、大歓声。そしてみんなが腕をグルグル回していた。ラッキー! 走れ! 走れ! タイムリーなし。ある意味、神ってるカープは健在だ。
2点を追っての七回無死一、二塁から、会沢のバントが藤浪の一塁大悪送球を呼ぶ。二塁走者が一気に生還。なお、一、三塁から、代走・赤松が二盗を決める。そして、クライマックス? は一死後。田中の一塁正面のゴロを、ゴメスがとんでもないバックホーム悪送球。三塁から安部が、二塁から赤松が生還しての、漫画でも気恥ずかしくて画けないような逆転劇だった。
それでも「(ゴメスのバックホームが)ドンピシャでもセーフでしたよ」と安部が好スタートを強調すれば、赤松も「思い切っていくつもりでしたから」とニヤリ。
指揮官も「会沢がきっちりバントをしたことも大きかったわけで」とやるべきことをやった結果のドラマを冷静に振り返った。
負ければ4カード連続負け越しだったが、踏みとどまったどころか、2位巨人が負けて再び「5・5差」に。こんな勝ち方ができるカープに「失速」の2文字は無縁かもしれない。 (上田雅昭)