2016.4.30 05:04

野球賭博の背後に暴力団…元刑事・北芝氏「収入源の大きな柱」

野球賭博の背後に暴力団…元刑事・北芝氏「収入源の大きな柱」

野球賭博で逮捕され羽田空港に到着した元巨人の笠原将生容疑者=羽田空港(撮影・今野顕)

野球賭博で逮捕され羽田空港に到着した元巨人の笠原将生容疑者=羽田空港(撮影・今野顕)【拡大】

 プロ野球巨人の野球賭博問題で、元巨人投手で福岡市の飲食店経営、笠原将生容疑者(25)が29日、賭博開帳図利(とり)ほう助の疑いで警視庁に逮捕された。

 ついに刑事事件に発展したプロ野球巨人の野球賭博問題。背後には暴力団の存在があるとみられている。

 「暴力団の伝統的な収入源は麻薬密売、売春管理、企業恐喝などだが、なかでも野球賭博はリスクが低くて収益も確実。大きな柱と言っていい」

 元警視庁刑事で作家の北芝健氏は指摘する。

 闇カジノなどと異なり、野球賭博は「賭場」や従業員を用意する必要がなく、賭けの申し込みや「ハンデ」などもメールでやり取りできるため、発覚リスクが低い。

 暴力団は収入を租税回避地のケイマン諸島やスイスの銀行などに逃避させており、野球賭博の収益は不明だ。それでも北芝氏は「年間数十億円はあるはず」とみる。

 2011年に奈良県警が賭博開帳図利容疑などで、福岡市の主婦ら4人を逮捕。15年には大阪府警が、米大リーグ投手の実弟(27)を同容疑で逮捕-など野球賭博事件は後を絶たない。

 賭博開帳図利容疑での逮捕は賭博の仕切り役とみられていることだが、暴力団構成員が仕切り役になることは少ない。今回の事件でも同容疑で逮捕された斉藤容疑者は構成員ではない。

 「構成員だと幹部が使用者責任を問われて逮捕される。仕切り役はトカゲの尻尾切りで、刑務所に行くことを含んだ報酬が、あらかじめ渡されているはず」と北芝氏。

 今後は容疑者らの通信記録や暴力団関係者との交流の証拠を集めるなどして、暴力団の関与にまで行きつくかが焦点だ。

  • 野球賭博問題相関図