11月26日にソフトバンクと入団合意した県岐阜商・高橋。囲み取材で最高クラスの“優しさ”を見せた ソフトバンクがドラフト1位指名した高橋純平投手(18)=県岐阜商高=が11月26日、岐阜市内で入団交渉を行い、新人選手の最高条件となる契約金1億円、出来高払い5000万円、年俸1500万円で入団合意した。同球団の高卒新人が最高条件で入団するのは、ダイエー時代の2002年に日南学園高からドラフト1位で入団した寺原隼人投手(32)以来だ。3球団による競合の末に工藤公康監督(52)が交渉権を引き当てたエース候補生だけに、最高の待遇は当然とも言えるが、この日の高橋は報道陣へ見せた優しさも過去最高クラスだった。
優しさがあふれたシーンは、記者らが高橋を取り囲んで行った「囲み取材」の最中に訪れた。金の卵に聞きたいことは、みんな山ほどある。絶え間なく質問が飛び交うなか、2人の記者が同じタイミングで質問をしてしまい「あっ…」とお見合いになってしまった場面があった。一方の記者がもう一方に先を譲り場は流れたが、その質問に答え終わった高橋が、質問を飲み込んでいた方の記者の目を見つめ、こう言ったのだ。
「さっきの(聞きかけた)質問、大丈夫でしたか?」
間が悪く、質問のタイミングがかぶさってしまうのは単純に記者らが悪いだけ。選手が気にするほどのことではない。にも関わらずこの18歳は、待たせてしまって申し訳ありません、とでもいうような心遣いを見せてくれたのだ。高校時代から何度も何度も報道陣に囲まれ取材慣れしていれば、なおのこと気にならないことだったはず。だが、1つ1つの質問に対し、会話をするように真っすぐ目を見つめて受け答えをしてくれる高橋には、1人の話し相手が話しかけで止めてしまったのは受け流せなかったのだろう。甘いマスクと人懐っこい笑顔。そして、この優しさ。周囲にいた全員が、一瞬にして高橋に心を奪われてしまったのは言うまでもない。