「代打・関本」のコールに、甲子園が待ってましたとばかりに揺れた。今シーズンを最後に二度と見られない勇姿-。同点の九回無死一、三塁。劇打を期待する歓声の中、代打の神様が打席に立ったが…。カウント1-2からの外角球をDeNAの嶺井が捕逸。まさかのサヨナラ劇となった。
「俺らしくていいね。スーパースターならここで、打つんだろうけど、スーパースターじゃないから、こういう結果になった(笑)」
三走・江越を手招きで迎え入れ、ウォーターシャワーを浴びた。「正直打てる気はまったくせんかった。よかったです」。謙遜したが、まさに神通力で奪った1点。今年3月28日の中日戦(京セラD)で自身2度目の代打サヨナラ押し出し死球など、内容よりも結果で示してきた仕事人らしい結果だった。
悩み抜いた末に決断した。虎一筋19年。試合前練習に現れると、晴れやかな表情を浮かべた。
「昨日、(引退を)決めました。球団には伝えている。スッキリしたところはもちろん、ある。また(引退会見で詳しく)話します」
37歳。6月に左脇腹を痛め、8月には右背筋痛と2度のリハビリ生活を経験。周囲には「なんでこんなに体が弱いんやろ…」と漏らした。9月上旬に再昇格してからは10打数6安打、3打点と結果を出してきたが、世代交代を図りたいチーム方針の中、決心した。