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【乾坤一筆】巨人V9・川上監督のファンサービスは勝ち続けること

特集:
ベテラン記者コラム・乾坤一筆
1973年、9年連続で日本シリーズを制し、胴上げされた川上監督。勝利に徹し、巨人の黄金時代を築いた

1973年、9年連続で日本シリーズを制し、胴上げされた川上監督。勝利に徹し、巨人の黄金時代を築いた【拡大】

 大みそかの午前中、テレビをつけると、NHKで『プロ野球を変革した男 V9巨人・川上哲治監督』というドキュメンタリー番組を放送していた。大掃除の手を休めて見入ってしまい、約半世紀前に思いをはせた。

 “打撃の神様”は1958年限りで引退。コーチを経て61年に監督に就任すると、米フロリダ州ベロビーチで日本球界初の海外キャンプを実施した。61、63年に日本一。65年からの9連覇について、長嶋茂雄・巨人終身名誉監督は「ドジャース戦法を使ったことが大きかった」と語っている。

 ド軍のアル・キャンパニス・コーチがまとめた戦法の軸はチームプレー。攻撃は犠打、エンドランなどを用い、連打や長打が出なくても点を取る。守りではバントシフトで外野手もカバーに走り、失点を防ぐ。現在では高校野球でも見られるプレーが、まだ当たり前ではなかった時代だ。

 選手は監督、コーチの指示に絶対服従で“管理野球の元祖”ともいわれる。他球団出身(元中日)の牧野茂コーチを招聘(しょうへい)したのも、当時としては画期的なことだった。

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