MLBの公式球でトレーニングした巨人・内海哲也=米国・ハワイ州 ホノルル(撮影・桐山弘太)【拡大】
南国ハワイの午前7時。まだ薄暗い。内海を先頭に、高木康、小山、宮国の“内海軍団”が宿舎前の公園に姿を現した。イルカ見学ツアーや観光地見学に繰り出す仲間たちを尻目に、本気モードで練習を開始した。
「朝一番でいい練習ができた。WBCもあるし、早く体を動かしていかないといけませんからね」と内海。トレーナーに組んでもらったメニュー通りにみっちりと約2時間。150メートルと100メートルダッシュや、下半身トレなど、充実のメニューをこなした。
チーム一の練習の虫をかき立てるのは、WBCへの熱き思い。前回大会もメンバー入りしたものの、登板は2次ラウンドの韓国戦のみ。最後までWBC公式球になじむことができず、三回途中で降板した。「僕はメンバーに入っていただけ。裏方、サポート役だった」と苦い思い出だけが残っている。
雪辱の舞台に臨む今回は、いち早くWBC公式球となるメジャー球を入手した。練習以外でも常に意識を持ってボールを握っていた結果、手になじんできた。「チェンジアップは指をボールの(滑りやすい)革の部分に置く面積が多いから、チェンジさえしっくりくれば、(縫い目に指を置く)他の変化球も大丈夫」と自信をのぞかせる。さらに、ウイニングショットのチェンジアップには“大和魂”の意を込めて「ヤマトボール」と命名した。
「名前が残ってくれたら、いいですよね」と笑いながらも、「国として戦うんです。韓国は旗を立てたりしていたけど、(WBCは)背負っているものが大きい。日の丸をつけて、恥はかけません」と日本代表としての熱い決意を語った。
キューバ、韓国、そして米国-。3連覇阻止に燃える強敵に、日本の“象徴”、ヤマトボールで立ち向かう。
(紙面から)