21日に米大リーグ挑戦を表明した大谷だが、日本ハムは1位指名を公言。さて、その心境は…【拡大】
大谷翔平。“日本球界の宝”になりうる160キロ右腕を、黙って米大リーグに差し出すわけにはいかない。日本ハムが2年連続で“強行指名”に打って出る。山田GMは大谷の状況を考えれば異例ともいえる“公表”に踏み切った。
「大谷君に関しましてはメジャー球団に行きたいというコメントがありましたが、球団としましては一番力のある選手を1位指名するという方針を貫きます。大谷君を1位指名するつもりです」
25日に迫ったドラフト。この日、千葉県鎌ケ谷市の2軍施設で行われた編成会議には、山田GM、吉村編成本部長(GM補佐)、島田球団代表、大渕スカウトディレクターが出席。指名選手の絞り込みを行った。
昨年は巨人入りを熱望する東海大・菅野を敢然と1位指名したが、入団には至らなかった。その経緯を踏まえ、ことしの1位指名には慎重論も出たが、最終的に補強方針は『一番力のある選手=大谷』と確認された。
「大谷君のメジャー志向が強いのは承知しています。仮に交渉権を取れても、入団までもっていける自信はありません。ただ、引き下がることはないということです」
山田GMは不退転の決意を強調した。もっとも、日本ハムは2010年の早大・斎藤佑樹、昨年の菅野とドラフト直前は隠し通してのサプライズ指名だった。今回はなぜ“公表”したのか。山田GMは「大谷君に関してサプライズがいいのかどうか…」と明言を避けたが、球団関係者によると、最大の理由は大谷にメジャー挑戦を表明させて“一本釣り”したという誤解を避けるためという。
米大リーグはレンジャーズ、ドジャースなど8球団が獲得の意思を示しているが、日本ハムはメジャーの大谷の評価が「巷間伝えられているほど高くない」という情報も得ている。両親は国内でのプレーを強く希望していたという家庭の事情もある。これらから“逆転”の可能性が十分に残っていると踏んだもようで、山田GMは「うちとしては正々堂々と挑戦するだけです。本人、(花巻東高野球部の)佐々木監督、関係者の皆さまにはご理解いただきたい」と説明した。
日本ハムの公表によって他球団の対応が変わることも予想される。一度は諦めた球団が再度指名に動く可能性もあり、ドラフト戦線は当日まで不透明となってきた。
(紙面から)