フリーエージェント(FA)有資格者が権利行使の意思表示をするFA宣言期間が9日、スタートした。ヤクルトの五十嵐亮太投手(30)は権利を行使しての米大リーグ挑戦を表明した。
申請書類を提出したヤクルト・五十嵐は9日、東京・新橋の球団事務所で笑顔を浮かべながら会見に臨んだ。
「理屈じゃなくて、メジャーに行きたいという気持ちが強かった。少ないチャンスを生かさなかったら、後悔すると思いました」
千葉・敬愛学園高3年時に大リーグのスカウトから訪問を受けて以降、意識し続けていたあこがれのマウンド。国内フリーエージェント(FA)権を取得した昨季は1年契約で残留。今年6月に海外FA権を取得し、夢への挑戦を決めた。
大リーグのFA市場は冷え込んでいるが、家族は厳しい状況を承知で後押ししてくれた。
長女の琴音(ことね)ちゃんは6歳、長男の陽生(はるき)くんは2歳。慣れない米国生活に不安を感じたが、夫人の織江(おりえ)さん(31)の「大丈夫。一緒に行こう」との言葉で決意。今年6月からカナダ人の家庭教師を雇い、苦手の英語を猛勉強してきた。
代理人はヤンキース・松井秀喜外野手(35)も手がけるアーン・テレム氏。「選べる立場じゃない」と全球団OKの姿勢だ。
ヤクルトは大リーグ挑戦が不調に終わった場合、残留を認める方針。五十嵐も「国内で交渉するのは球団に失礼。筋が通らない」と国内移籍は視野に入れず、メジャーからのオファーだけを待つ。日本人最速タイの158キロ右腕が、夢の舞台を目指す。(長崎右)