(パ・リーグ、ロッテ3−2日本ハム=七回降雨コールド、8回戦、日本ハム6勝2敗、28日、千葉)開始時から雨が降り続く。次の1点の重みは両軍の指揮官とも認識していた。2−2の六回1死三塁、ロッテの攻撃だった。バレンタイン監督は今江にカウント1−0でスクイズを命じた。「打席前から2球目と決めていた。ウエストしてこない確信はなかったが…」。今江は、視界が悪く、足元がぬかるむ中でも、チーム随一のバント技術で応え、速球を投前に転がして三塁走者ベニーを生還させた。試合は間もなく雨で打ち切られ、これが決勝点となった。
以前にも今江とベニーでスクイズを決めている。日本ハムも無警戒ではなかった。見抜けなかったが、梨田監督、さらに新人捕手の大野も、ロッテの意図を読もうとしていた。今江の初球が強振してのファウルで、警戒心が緩む状況ではあったが、ボール球を使えるカウントだっただけに、ウエストでも良かった。
大野は「ベンチから(ウエストの)指示があれば、従っていた。スクイズは、頭にはあった」と言った。だとすれば、スウィーニーと意思疎通を図る手があった。それをルーキーに求めるのが酷というなら、ベンチが注意を喚起する手もあった。絶対的な正捕手の不在で、同一カード3連勝を逃した日本ハム。首位独走への課題とともに、他チームが付け入る余地も垣間見えた。