二回までに4失点。並のチームなら苦しいが、今季の阪神は違う。四回に1点差とすると、続く五回には4点を挙げて一挙逆転。ついに優勝へのマジック『46』を点灯させた。
四回の攻撃には阪神の強さが凝縮されていた。先頭・関本がフルカウントから四球。高橋光の右前打を清水が後逸する間に、関本が生還。代打・庄田がお手本通りの進塁打を右方向に放つと、これが小笠原の失策を誘った。
実は、試合前のミーティングで「四球や失策があればつないでいこうといっていた」と関本は明かす。指示通りに相手のスキをとらえ、流れは一気に傾いた。続くバルディリス、矢野の連打で1点差に迫った。
五回は一死から金本が小笠原の失策で一塁へ。関本が安打で続き、高橋光が同点打。満塁から代打桧山のゴロの間に勝ち越し、最後は矢野が2点適時打。3点のリードを奪った。
勝利を代表してお立ち台に上がった矢野は「ボクらの目標はマジックじゃない。優勝することなんで!」と叫んだ。ベテラン捕手の視界には、優勝の2文字がしっかりとらえられていた。
阪神・岡田監督(優勝マジック点灯)
「まだそんなんええよ。9連戦をいい形で締めくくりたい」
阪神・阿部(三回から好救援)
「何とか後ろにつないでいこう…という気持ちで投げた」
阪神・高橋光(五回の同点打に)
「覚えていない。気持ちです。絶対に何とかしようと思っていた」