「笑顔になれないよ…」。2大会連続の代表入りとなった上原は終始、硬い表情。都内ホテルでの会見場でカメラマンのリクエストに応じる余裕はなかった。
そこにはキューバ、米国が恐れる「ウエハラ」の姿はなかった。無理もない。国際大会23戦12勝無敗の実績を誇るが、巨人での今季は14試合で防御率6.46。前日16日の中日戦(札幌ドーム)も0/3回2安打3失点で、チームの勝ちを消した。「正直、今でも(代表を辞退すべきか)悩んでいます。心の中で整理できていない」と苦しい胸の内まで明かした。
それでも、銅メダルに終わった前回アテネ大会の悔しさは忘れられない。「過去の実績は関係ない。プライドを捨ててやっていかないと。こんな成績の自分を選んでくれたので、応えたい」と自らに言い聞かせるように顔を上げた。星野監督、そして国民の期待に応えられるか。上原が試練の夏を迎える。(伊吹政高)