「カーブを投げて直球の調子を上げる」という方法だ。最も腕を強く振るのに、最も球速が遅い変化球。これを多投することで、ゆったりとした本来のフォームに微調整した。決め球にもなるほどのこのカーブで、回を重ねるごとに、直球の甘さをなくしていった。
これほどの緊迫した展開でも「心境は変わらない。1球に集中している」と唐川。展開に心を乱し、制球力を狂わせることもなかった。投手戦に耐える技術に加え、気持ちの強さもあることを証明した。
初完封こそ逃したが、両リーグのルーキーではトップの5勝目。新人王争いをリードしている。「欲を出さずに目の前の打者、目の前の1球に集中していきたい」。日ごとに投球も言動も洗練されていく。
ロッテ・バレンタイン監督(唐川の交代に)
「小さな血まめができ、八回の2人の打者にはいい当たりをされた。草野が左打者ということもあり、さまざまな要素を考えての交代」
ロッテ・里崎(唐川の投球に)
「悪い球があっても、まとめてくるんだなと思った。それだけ考えてやっているということじゃないかな」