2007年12月02日 更新

星野ジャパン

星野ジャパン爆勝コールド発進!4番・新井が重責果たす先制打

星野ジャパンの4番・新井が先制のタイムリー三塁打=撮影・浅野直哉

星野ジャパンの4番・新井が先制のタイムリー三塁打=撮影・浅野直哉

日本ベンチに勢いをもたらした(共同)

日本ベンチに勢いをもたらした(共同)

 (北京五輪アジア予選決勝リーグ、日本10x−0フィリピン=規定により七回コールド、日本1勝、1日、台湾・台中)日本が決勝リーグ初戦で、フィリピンに10−0で七回コールド勝ち。広島から阪神にFA移籍する新井貴浩内野手(30)が先制の三塁打を含む2安打を放ち、4番の重責を果たした。2日、台湾を5−2で下した韓国との大一番に臨む。

(ペン・稲見誠 堀啓介 上野亮治 カメラ・浜坂達朗 浅野直哉)

 北京への第一歩を刻む白球が、薄曇りの夜空へと舞い上がった。星野ジャパンの初陣を飾る号砲は、主砲・新井のバットから放たれた。

 「一発勝負なんで。先制点は大事ですから」

 一回二死三塁。カウント0−1から外角速球をとらえた。長い滞空時間の後、中堅フェンスを直撃する先制適時三塁打。立ち上がりの重苦しさを振り払う一撃で、怒とうの5得点へと導いた。大事な初戦、この殊勲打を含む2安打1四球の活躍だったが「緊張感がありました。日の丸を背負っているわけですから」。試合後も言葉を噛みしめた。

 日本を背負う戦い。その4番に座る責任。「(日本の4番になって)『うれしい』なんて言える重みじゃない」と繰り返す。1点のため、勝利のために自らを捧げる覚悟。それが、ゴングと同時に大きな一打を生んだ。

 「いいセンターオーバーを、いいところで打ってくれた。心配していたけれど、これで安心できるね」。星野監督も胸をなで下ろす。練習試合6試合で打率.333、6打点の4番が、台湾に入って下降線。「アカンかったらすぐ代える」と“最後通告”もしていたが、危機感を結果に変える力を示してくれた。

 「ただ、きょうは終わったんで。あしたです」。2日は韓国戦。負ければ予選敗退が決定的となる大一番だ。相手先発はレイズの速球派右腕・柳済国が有力。新井は「こんな大舞台は何回やっても慣れるもんじゃない。後先考えず集中してやります」と気持ちを切り替えた。

 誰よりも勝利に飢えた大砲が、気持ちのこもったバットで星野ジャパンを北京へと導く。

★阿部!ヤベェ!絶好調の4打席連続安打

 阿部(巨人)が4安打の固め打ち。一回二死三塁からの左前適時打をきっかけに、4打席連続のシングルヒットで七回コールド勝ちに貢献した。「ぼくもいろいろ国際大会に出させてもらって野球の怖さ、難しさを知った。4安打はシーズンでもあまりない。気持ちを乗せて明日にいきたい」と韓国戦に闘志を燃やしていた。

★稲葉が猛攻再燃の貴重ソロ弾「塁に出ることを考えた」

 五回に稲葉(日本ハム)が貴重な追加点となるソロ本塁打を右中間席に運んだ。一回に5点を先行した後、なかなか好機を生かせず重苦しい展開。内角寄りの直球に対してうまく腕を畳んではじき返す、技ありの一発だった。「点を取らないといけないので、塁に出ることを考えた。たまたま本塁打になった」。今季のパ・リーグ首位打者が大舞台でも頼りになるところを見せつけた。

◆5打数無安打に終わった青木(ヤクルト)

 「やってしまいました」

★井端が左ふくらはぎに投球を受け途中交代、韓国戦は?

 井端(中日)が六回の打席で左ふくらはぎに投球を受け、途中交代した。2日の韓国戦の出場は当日の様子をみて決める。星野監督は「こういうことがあるから怖い」と心配そうだった。

★負けてもスッキリ!フィリピン・ロブレス「いい思い出」

 フィリピンは、二回以降のピンチの連続を何とかこらえていたが、六回の4失点で力尽きた。それでもバラダス監督は「日本にはいい打者もいい投手もいる。チャンピオンチームとやれてよかった。失望するわけがないじゃないか」と胸を張った。五回途中まで6失点の左腕ロブレスも「オールプロの日本とやれて、いい思い出になった」と充実感を口にした。

★北京出場で上原&阿部にボーナス?滝鼻オーナーが示唆

 巨人・滝鼻オーナーが日本代表の上原、阿部に対し、五輪出場を決めた場合のボーナス支給を示唆した。前日、熱海で行われた球団納会から帰京した同オーナーは「活躍してくれればいいね。(ボーナス支給の)気持ちはあるよ」と発言。上原は、昨春のWBC優勝で報奨金1000万円をゲットしており両選手のモチベーションがさらにあがることは間違いない。

■北京五輪への道

 今回のアジア予選決勝リーグでは、勝利数1位チームのみが北京五輪出場権を獲得する。各3試合を終えて2勝1敗などで複数チームが並んだ場合、順位決定は当該チーム間の成績が最優先。それで決まらないときや、3チームが並んだ場合は、当該対戦間の〔1〕失点率(9イニングあたりの失点数)〔2〕自責点率〔3〕チーム打率〔4〕チーム出塁率〔5〕チーム長打率−が優先順になる。今回の2、3位チームは世界最終予選(来年3月7−14日、台湾で予定)に臨み、8チームで3枠の五輪切符を争う。