2007年11月25日 更新
星野ジャパン台湾入り即外出禁止!食あたり防げ!体調管理徹底

決戦の地に到着した五輪日本代表メンバー。花束を受け取った星野監督(手前)らの表情は引き締まった
北京五輪出場を目指す野球日本代表の星野仙一監督(60)ら首脳陣と、最終候補選手27人が24日、福岡空港からチャーター機で台湾入り。同日午後、台中市内の選手宿舎に到着した。アジア予選(12月1日−3日)まであと1週間。体調管理を徹底するため、いきなり外出禁止令が出され、緊張感が一気に高まってきた。
(ペン・稲見 誠 堀 啓介 上野亮治 カメラ・浜坂達朗 浅野直哉)
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日本代表の宿舎は選手の姿もなく、ひっそりと静まり返っていた
決戦の地に乗り込んだ。星野監督ら首脳陣、選手、スタッフは試合会場のある台中市内の宿舎に到着した。
やれやれ、荷ほどきをして運動がてら街にでも…。ダメだ。練習以外では外に出られない。ホテルに「缶詰め」状態でアジア予選に挑む。12月1日の開幕までの1週間、練習以外での外出禁止令が出された。
「生水とか氷とか、食べ物とか、そういうものに気をつけるように改めて言う。いろんなことが起こるというのを想定している」と星野監督。自己管理の意識は強い一流選手の集団が、あえて長期の外出禁止に踏み切った。
台湾というアウエーの舞台。何が起こるかわからない。戦いに勝つために体調管理を徹底する。これまで神戸、宮崎、福岡と続いた合宿では規則はなく、オフは自由行動も許されていたが、台湾では厳禁だ。
食事は朝食から夕食まで全員でとる。飲料水も日本から持ち込んだ。さらに、日本と違う油を使用した食事で、胃を壊す危険性もある。この日の台湾の最高気温は29度。暑さも加わり、口に入れるものに神経質になるのも当然だ。ドーピング問題も含め、グラウンド外でのアクシデントを未然に防ぐ。それが外出禁止令につながった。
「緊張感を持ってやらないといけない。台湾では外出禁止。とにかく勝つだけです」。福岡空港では穏やかな表情だった主将の宮本(ヤクルト)も、台湾の空気を吸うと緊張感を漂わせた。
「コンディションをしっかり保てば、力を発揮する選手ばかり。頭も含めてビシッとさせるのがおれの仕事」と星野監督。予定されている全員での食事会以外は、グラウンドと選手宿舎の往復のみに制限される台湾遠征。ただ、勝つために−。気持ちをひとつにして決戦に臨む。

■台中
台湾島中部に位置する台湾第3の都市。人口約100万人。亜熱帯気候に属し、平均気温は23度。1、2月でも最低気温は16度ほどある。かつては農業都市だったが、中部科学園区に指定されてからハイテク産業が盛んになり、日系企業も多く進出。1月には台湾を南北に結ぶ「台湾新幹線」が開業し、台北−台中間を1時間で移動できるようになった=写真。プロスポーツチームは2005年のアジアシリーズに出場した「興農ブルズ」がある。日本からの直行便はないが、台北経由で飛行時間は約4時間。時差はマイナス1時間。
■“視殺戦”に負けるな!!
星野監督は台湾に移動する機内で、地上1万1700メートルの“上空会見”を開いた。その中で「敵を見て肌で感じてほしい。どんどん(熱いモノが)来るんじゃないかな」と発言。くしくも、最大の敵といわれる韓国と同宿になった。ロビーなどで接する際、挑発する必要はないが、目をそらすことはご法度。「メンチ切り」の“前哨戦”勝利を厳命した。「(アジア予選では)今まで学んできたことを、これが野球のお手本なんだと見せるだけ」。いつもなら海外用の携帯電話を持つが、今回は「要らない」。監督自身も外部との接触を断って大一番に集中する。
★1次リーグ視察
星野監督以下首脳陣は、26日に開幕する1次リーグを視察する。タイ、フィリピン、パキスタン、香港の4チームがリーグ戦を行い、1位チームが12月1日に日本と激突する。大野投手コーチは「見に行く予定です。選手が行くかはまだ分からない」。日本にとっては大事な初戦だけに、格下といえどもデータ収集に抜かりはない。
★宮本、地道に確認
代表候補選手は、25日から練習再開。試合会場となるインターコンチネンタル球場でも練習を行う予定で、主将の宮本は「フェンスのクッションや風とか、確認していかないといけない」と守備を中心に地道な作業を繰り返していく方針だ。28日が休養日の予定。
★上原「心配ない」
投手陣の主将を務める上原(巨人)は自主トレ、強化合宿で先頭に立って引っ張ってきた。「投手陣はまとまっている。何も心配してない」と自信をのぞかせた。ただ、日本ハムの武田久ら3投手が代表から外れたことには複雑な表情を浮かべた。「予選の前にあと2人ほど外れそうなので、みんなの気持ちの面が…」と心配していた。
★大野投手コーチ、マウンド対応求める
大野投手コーチが、台中インターコンチネンタル球場のマウンドへの適応を求めた。日本のものよりも粘土質で硬く、土も黒土ではなく赤土。傾斜も含めて不慣れなマウンドのため、投球練習を行うなど対策を練っている。「マウンドの好き嫌いをいっている場合じゃない。対応していかないといけない」と早期の慣れを願っていた。
■北京への道
12月1−3日に台湾で行われるアジア予選(決勝リーグ)は日本、韓国、台湾の3チームと、タイ、香港、フィリピン、パキスタンによる1次リーグ(11月26−28日、台湾)の1位チームの計4チームで総当たり戦が行われる。ここで1位となれば北京五輪の出場権を獲得。2、3位チームは、世界最終予選(来年3月7−14日、台湾)に臨み、8カ国で残り3枠を争う。









◆日本・藤川(阪神)
「シーズンに比べて70%くらいの状態。台湾ではダッシュなどを多く行って、体のキレを戻したい。そうすれば、100%に持っていけると思う」