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世界王者・キューバ陥落…日本に過去32勝4敗の自信が空回り

セペダ(中央)

キューバはセペダ(中央)の2ランで1点差まで詰め寄るも直後には突き放された=AP

(ワールド・ベースボール・クラシック決勝、キューバ6−10日本、20日=日本時間21日、ペトコ・パーク)WBC決勝戦でキューバが、日本に6−10で敗れ初代王者を逃した。先発のオルマリ・ロメロ投手(38)が、わずか1/3回3失点の乱調で、序盤から試合の主導権を握られた。この試合まで五輪を含めた国際大会での日本戦は32勝4敗と圧倒してきたが、世界一を決める最高峰の舞台で手痛い黒星を喫した。

キューバの選手たちがマウンド周辺で歓喜に沸く王ジャパンに歩み寄った。互いに握手を交わし、優勝をたたえた。試合後の会見でイギニオ・ベレス監督は、王ジャパンに賛辞を贈った。

「われわれはこれまで同様に善戦したが、日本の野球が上回った。初回の失点で主導権を握られた」

一回から先発のロメロ投手が一死満塁として降板。直後、2番手が死球で先制点を許すと、二死後から押し出し四球を与えた。次打者には適時中前打を浴び、この回だけで3投手をつぎ込み4失点された。

それでもアマ最強軍団の意地は見せた。一回も1番のエドゥアルド・パレ内野手(33)が左翼へ先頭打者アーチで1点を返すと、八回一死一塁には、フレデリク・セペダ外野手(25)の2ランで1点差まで詰め寄ったが、直後には突き放された。

全体練習は2日連続でキャンセル。試合前、キューバ首脳陣は「今までは手抜き。二塁へのスライディングも激しく行う。われわれには怖い者はない」。日本との直接対決の通算成績は32勝4敗。過去の数字を見ても絶対的に有利のはずだったが、その自信が裏目に出た格好だ。

ここ数年、主力選手の亡命が相次ぎ、戦力は低下しているが、一昨年のアテネ五輪では世界一の座を死守した。米国から経済制裁を受けていることから、今大会もギリギリまで米政府から出場許可が降りなかったが。それでも2次リーグでドミニカ共和国、プエルトリコ、ベネズエラといった中南米の強豪国と同じ組に入り、彼らを倒して勝ち上がってきた。

「次の世界大会は必ず勝者になる」と同監督。世界大会では不動だった王者の地位は日本に明け渡したが、アマ球界最強と呼ばれてきた赤い稲妻の威力は十分、世界中に誇示した。

(広岡浩二通信員)