|
2006.03.20 更新 イチロー『3番』で3安打!!最高に気持ちいい“屈辱”倍返し![]() イチローは四回に内野安打と盗塁。韓国をバットと足で揺さぶった=共同 (ワールド・ベースボール・クラシック準決勝、韓国0−6日本、18日=日本時間19日、ペトコ・パーク)歓喜のハイタッチの中、イチローが顔をクシャクシャにした。松中、福留、上原、大塚…。次々と勝利の抱擁をかわし、高校球児のように体全体で喜びを爆発させた。 「勝つべきチームが勝つべきだと思っていた。ボクらが(決勝へ)行くのは当然だと思っていましたから。最高に気持ちいいですね」。“3度目の正直”で宿敵・韓国を破り、クールなイチローもさすがに興奮していた。 「同じ相手に3敗は許されない」。こういって臨んだ一戦で初めて「3番」に座り、七回のビッグイニングでは二死一、三塁から、この日3安打目となる左前適時打でトドメを刺した。「ああいう流れになると自分で終わるわけにはいかない。なんとしても自分の技術をみせたかった」 こんなうれしい1勝は久々だ。5日の1次リーグ(東京)では2−3、15日の2次リーグ(アナハイム)では1−2で、韓国に敗れていた。アナハイムでの敗戦後「野球人生で最も屈辱的な日」とはき捨て、その夜は悔しさを抑えきれずに酔いつぶれた。 メジャーで極限のプレッシャーと戦ってきたイチローにとっても、日の丸の重みは特別だった。「きょう負けたら、日本プロ野球界に大きな汚点を残す。野球はけんかではないが、きょうはそういう気持ちだった」。いつも冷静な男がけんか腰になるほど追い込まれたが、重圧を自らのバットで振り払った。 ついに夢まであと1勝だ。韓国の壁を打ち破り、残るはキューバとの世界一決定戦だけだ。「決勝に出るイメージでやってきた。キューバは名前も知らない選手ばかりですが、ものすごいポテンシャルを持ったチームに違いない。ここまできたら、自分のすべてを表現したい」 日本の誇る“世界のイチロー”が、日本のファンに最高の夢を送り届ける。 ■データBoxイチローの3番先発出場は04年6月23日のレンジャーズ戦以来。メジャー公式戦では02年に3試合、04年に10試合。通算13試合で51打数18安打、打率.353。なおオリックス時代は399試合で3番先発出場し、1597打数560安打、打率.351。 ★“恐怖の8番”里崎また大仕事!お祭り男の里崎がまたも大仕事。上原を好リードし、打っても2安打1打点の活躍。“恐怖の8番打者”の本領発揮だ。 「チャンスでプレッシャーを感じないんです。打てばこうして取材されるし、新聞にも載る。きょうも申し分ない感触でした」。福留の先制2ラン後の七回一死二塁。里崎の打球は左中間へのエンタイトル二塁打。韓国へのダメージが大きい3点目となった。 また、上原とは練習試合を含めると3試合ぶりのバッテリー。過去2試合の谷繁のリードをベンチから勉強した。「谷繁さんは上原さんと同じリーグで、特徴を知っているから参考になった」。先発を外れ悔しい思いをしながら、準備を怠らなかった。 「ここまできたら世界一の栄冠を獲りたい」。日本、アジアを制した正捕手が、世界一の称号を狙う。 (湯浅大) ★松中ガムシャラ二塁打で点火![]() 七回のビッグイニングの口火を切ったのは4番・松中だった。先頭で右翼線二塁打を放ち、米国戦で死球を受けた左足の痛みも気にせずヘッドスライディング=写真。第1、2打席では得点圏にイチローを置いて凡退していただけに二塁ベースをパンチするガッツポーズもみせた。「イチローが作ったチャンスで返せなかったので、何とか塁に出たかった。(ヘッドスライディングは)自然に出ました」。一挙5点の切っ掛けを作れたことに、笑みを浮かべた。 ★陰の苦労実った宮本、代打で打点ベテラン宮本が七回二死三塁に代打登場して、4点目となる左前適時打。その後「高校(PL学園)の時以来」という三塁守備をこなした。これまでアテネ五輪主将など、日本代表には不可欠な存在だったが、今大会は積極的に打撃投手を務めるなど、裏方に徹した。「36歳のオッサンが打撃投手やっている姿をみて、他の若手が何かを感じてくれたらいい」と話していた陰の苦労が実った。 ★多村が汚名返上弾!ハマの大砲・多村が、八回にダメ押しのソロを左中間最深部へ。七回無死二塁で、バントを成功できずに三振した汚名を返上した。「バントを失敗しても、次の(福留)孝介がホームランを打ってくれた。チームに助け合いがある。だから次の打席で打てたのだと思う」。チームワークで打たせてもらった一発に笑顔をみせていた。 ■ゴジラも祝福「代打策はすごかった」WBC日本代表への選出を辞退したヤンキース・松井秀は、キャンプ地タンパ(米フロリダ州)のコンドミニアムでテレビ観戦。日本の勝利を喜んだ。かつての同僚・上原の好投を予想していたそうで「簡単には打たれないだろうと思った。大舞台で自分のピッチングができる。制球がいいから大きな間違いがない」と絶賛。また、王監督のさい配については「福留に宮本さんと、代打策はすごかった。決勝も応援しています」とエールを送っていた。 ![]() |
|