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2006.03.17 更新 挙国一致の勝利!“韓国のイチロー”李鍾範が決勝2点タイムリー
均衡を破る値千金の2点タイムリー。“韓国のイチロー”と呼ばれた李鍾範の魂の一打だった=AP (WBC・2次リーグ1組、日本1−2韓国、15日=日本時間16日、エンゼルスタジアム=広岡浩二通信員)1次リーグに続いて日本を破った韓国は、2次リーグを3戦全勝。文句なしの強さで準決勝に進出した。この日は李鍾範(35)=起亜=が八回に決勝2点タイムリー。“韓国のイチロー”として98年に鳴り物入りで中日に移籍しながら、01年に途中帰国。日本球界で屈辱を味わった男が、王ジャパン相手に見事リベンジを果たした。 ◇ 悔しさがあったからこそ今がある。李は緊迫の瞬間も、冷静に自分自身と向かい合っていた。 「今大会でこの打席が最後のチャンス、神様が試しているんだろう。失うものは何もない。ベストを尽くすだけだ」 0−0で迎えた八回一死二、三塁。救援登板した日本の3番手・藤川の4球目、92マイル(約148キロ)外寄りの速球をたたいた。強烈な打球が左中間を割ると、塁上の走者が歓喜しながら本塁を駆け抜けていった。 一夜で、一打で英雄になった。場内に詰め掛けた4万人近い観衆の9割は韓国ファン。のしかかる重圧とキャプテンとしての責任感。決勝打を放つ直前には、左足に自打球を当てて立ち上がれなかったが、気持ちをバットに乗り移らせた。 「大勢のファンが後押ししてくれた。韓国人として誇りに思う。日本戦に勝ててうれしい」 韓国リーグの最多安打を記録して98年鳴り物入りで中日入りしたが、4年間の通算打率は・261、27本塁打。盗塁も合わせて53個。“韓国のイチロー”と呼ばれた男は静かに日本を去った。異国での悔しさを、この日のひと振りに込めた。 ハングリー精神で日本を凌駕する韓国。ニューヨーク・タイムズは「兵役免除が最高のモチベーション(動機づけ)」と分析する。五輪メダリストとアジア大会優勝者に適用される26カ月間の兵役の免除が、今回のWBCでは準決勝進出、つまりこの日の1勝で決まったのだった。 すでに免除を適用されている朴賛浩、徐在応、李承ヨプらも「若い選手が免除になるよう懸命に手助けしている」(韓国代表関係者)。喜びの裏にはこんな事情があった。 「日本投手の投球パターンは分かっていた」という韓国のイチロー。本家のお株を奪う活躍。苦労人が最高の笑顔を浮かべた。
★メジャー組が大活躍2次リーグ3連勝でトップ通過。マウンド後方の歓喜の輪に、韓国人メジャーリーガーが勢ぞろいしていた。金寅植監督(58)も頼もしい面々に最大級の賛辞を贈った。 「投手陣が110%の力を出してくれた。彼らが持てる力を発揮してくれたおかげで、2次リーグを切り抜けられた」 5回無失点と好投した先発の朴賛浩投手(32)=パドレス=を筆頭に、メジャー組が大活躍。今大会ではまず韓国から米国の各球団キャンプに参加した数日後、1次リーグ参加のため来日し、今度は再び2次リーグに向けて渡米。強行軍、そして時差ボケと戦いながら日程を消化してきた。 王ジャパンがヤンキースの松井秀、ホワイトソックスの井口ら日本人メジャー組を欠いたのとは対照的。最強メンバーをそろえた韓国は、悲願の世界一まで、あと2勝に迫った。
★盧大統領から祝電日本戦の勝利に韓国メディアは「韓国野球の新たな歴史」などと喜びを伝え、盧武鉉大統領も選手に祝電を打ち健闘をたたえた。試合中継は平日の午後にもかかわらず、街頭テレビに人だかりができるほどの熱狂ぶり。特に野球の本場・米国とライバル日本に勝ったことで「世界一も可能」(韓国記者)との雰囲気に包まれている。 (ソウル=共同) ![]() |
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