本文へ
 

ここぞの里崎弾!バットでも松坂助けた「カンペキ」2ラン

里崎

先発マスクを奪回した里崎が勝負強さを発揮。四回に値千金の2ランを放った=撮影・原田史郎

WBC・2次リーグ1組、メキシコ1−6日本、14日=日本時間15日、エンゼルスタジアム=湯浅大】快音に乗せられた打球が、中堅右のフェンスを越えた。8番打者とは思えないパワーに、どよめくスタンド。伏兵はニンマリとダイヤモンドを1周した。

「打った瞬間、ちょっと上がり過ぎたかなと思いましたけど。打球の感じと、野手の感じで、ひょっとしたら行くのかなと思いました。ま、カンペキでした」

四回一死一塁、里崎が大きな一発を放った。7番・小笠原が先制2点適時打を放った直後に、メキシコの戦意を喪失させる一撃。バッテリーを組む松坂を、バットでも助ける貴重な2ランだった。

今大会では正捕手を務めるが、上原とバッテリーを組んだ1次リーグ・中国戦では単調なリードで苦戦。それ以来、上原登板日は谷繁に先発マスクを奪われるようになった。当然、2次リーグ初戦の米国戦も先発は谷繁。そこで、昨季のアジア王者捕手のプライドに火がついた。

「行けといわれれば、いつでも行ける準備はしていました。(上原登板日も)出たい気持ちはあるけど、僕が出たときに自分の力を発揮できればいい」。その言葉通りに本塁打を含む3安打。昨年のプレーオフで2本の勝ち越し本塁打、ソフトバンクとの最終戦では決勝打を放った目立ちたがり屋・里崎が、短期決戦での勝負強さをついに発揮した。

15日(日本時間16日)には運命の韓国戦を迎える。いかに失点を少なくして勝つかが重要。先発はチームメートの渡辺。大一番にアジア一のバッテリーで臨む。1次リーグの韓国戦で、不完全燃焼に終わったリベンジを果たす絶好の機会だ。

「(1次リーグは)俊介も死球で自滅した感じで失点しましたけど、別に打たれたわけではない。問題ない。打たれる“自信”はないです」。最後は力強いコメントで打倒・韓国を宣言した里崎。打って守れる正捕手が、王ジャパンのキーマンとなる。

■アジアシリーズVTR

昨年11月に東京ドームで開催。日本王者のロッテは1次リーグでサムスン(韓国)に6−2、興農(台湾)に12−1で七回コールド勝ち。チャイナスターズ(中国選抜)にも3−1で勝ち、決勝で再びサムスンと対戦した。この試合は渡辺が先発、里崎がマスクをかぶり5−3で勝利。初代アジア王者となった。なおシリーズのMVPは9打点、2本塁打のベニー。

■日本で同僚も興奮

チームメートのプレーにロッテナインも一喜一憂。広島とのオープン戦前(開場まで)WBCの模様が千葉マリンの大型ビジョンで放映された。バレンタイン監督の提案によるもので、選手は熱戦を横目に練習。里崎の本塁打の場面では歓声が湧き起こった。監督は「すばらしいデスネ。おととい(先発で)出ていないのに、どうして!?」と驚いた様子。すでにボビーは8選手に、日本代表に帯同している中曽根通訳を通じて「幸運を祈っている」とメッセージを伝えている。韓国戦については「渡辺は緩急をつけ、自分の投球をしている。韓国は勢いに乗っているから、少し休ませるためにも勝ってほしい」とエールを送っていた。