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負けられない…王監督“完封指令”!松坂&和田毅でゼロに抑えろ

松坂

練習中には親指を立てて「グー」のポーズを決めた松坂。メキシコ戦でもこんな笑顔をみせてくれ!!=撮影・原田史郎

王監督

決戦前日、険しい表情を浮かべた王監督。日本の運命を怪物にたくした=撮影・原田史郎

和田毅

松坂と“同級生”和田毅が完封リレーだ

米カリフォルニア州アナハイム13日(日本時間14日)=湯浅大】もう、負けられない。日本は14日(日本時間15日)にメキシコと対戦する。この日、2次リーグ1組では韓国が米国を破り2勝目をあげたため、メキシコに負けると日本は最終戦となる15日(同16日)の韓国戦を待たずに2次リーグ敗退が決定。そんな大一番に先発するのは松坂大輔投手(25)=西武=だ。王貞治監督(65)は、松坂と2番手の和田毅投手(25)=ソフトバンク=に“完封指令”。松坂、和田毅の25歳コンビが日本を救う。

全身から気迫のオーラを漂わせていた。だれも寄せつけない緊張感。松坂はひと言だけ発した。

「試合前日だからしゃべりませんよ」。それでもいい。今こそ、豪腕をみせてくれ。怪物が、運命のマウンドにあがる。

戦闘モードのスイッチは入っていた。カリフォルニア州立大学フラートン校内の専用グラウンドで行われた前日練習。専属トレーナーとのキャッチボールでは笑顔も見せていた松坂。練習終了後は報道陣を振り切るように、足早にクラブハウスへと消えていった。

試合の重要性は分かっている。この日、韓国が米国を破って2勝目をあげた。これにより、日本はメキシコに負けた時点で2次リーグ敗退が決まってしまう。

絶対に負けられないメキシコ戦。しかし、最終戦の韓国戦にも勝って2勝1敗にすれば、2次リーグ突破が濃厚。現地時間16日(日本時間17日)の米国−メキシコ戦で米国が勝った場合、日米韓の3チームが並ぶが、そのケースでは失点率の争いになる。日本は韓国戦で9回6失点以下に抑えておくことが、準決勝進出の目安だ。

一方、メキシコに勝って韓国に敗れたケースでも、日米メの3チームが1勝2敗で並ぶ可能性が残されている。この場合はメキシコ戦での少ない失点と大量得点(相手の失点)が、準決勝進出のカギを握る。

だからこそ王監督は、松坂に厳しい要求を突きつけた。

「松坂はこっち(米国)にきて調子が上がっている。何とか0点に抑えるのが一番いいけどね」。松坂への“ゼロ封指令”だった。

松坂も力勝負は望むところだ。強気な内角攻めでねじ伏せる。「相手は踏み込んで打ってくるし、内角を使わない手はない」と鹿取投手コーチ。“死球御免”の剛球がメキシコ打線の内角をえぐる。

80球の制限で松坂が途中降板しても、その“意志”を引き継ぐのが同い年の和田毅。「大輔とふたりで投げきるつもりでいく。なるべく点を取られないようにする」。剛と柔のコンビが、完封リレーを実現させる。

「気持ちはあす(14日)に移行させた。あす、あさっての試合で勝たなくちゃいけない。メキシコはアメリカより長打力はないけど、投手力がいい。1点勝負だね」

米国戦の敗戦ショックは切り捨てた。王監督も接戦は覚悟の上だ。世界一への道は平坦(へいたん)ではない。それでも日本には松坂がいる、和田毅がいる。土壇場の大和魂が、日本の希望をつなぐ。

日本代表・松坂大輔の登板成績
月 日 登板 スコア 相 手 球数
2・25 ●先発 4−3 12球団選抜 68 3 2/3
3・1 ○先発 2−0 巨   人 32
○先発 14−3 台   湾 68
10 先発 4−8 レンジャーズ 70
計4試合 2勝1敗 防3.29 13 2/3 13 11
【注】日付は日本時間

■データBOX

メキシコ戦に先発する松坂は、王ジャパンとして1次リーグの台湾戦とエキシビションゲーム3試合に登板。通算13回2/3で238球を投げた。1イニング平均球数は17.41球となり、2次リーグ規定の80球では4.60回まで。
 現地時間12日の米国戦で先発した上原は75球で5回を投げきったが、松坂は5回を投げきれない計算…。球数も試合の展開を左右しそうだ。

■日本の準決勝進出の行方

〔1〕日本、韓国、米国が2勝1敗のケース 当該間はそれぞれ1勝1敗のため失点率での争い。米国は2試合を終了し、失点率0.59(17回10失点)が確定。日本と韓国は米国戦のみで計算して日本が0.46(8回2/3、4失点)、韓国が0.33(9回3失点)。仮に日韓戦が9回で決着した場合、日本は6失点以内で勝てば、失点率で米国、韓国を上回り1位通過。2位はこの試合の韓国の失点次第となる。
 〔2〕日本、米国、メキシコが1勝2敗のケース この場合も3チームが1勝1敗。日米戦のみ消化しており、現在の失点率は日本が0.46(前出)、米国が0.33(9回3失点)。メキシコが米国に勝つことが前提となるから、日本はメキシコ戦では大差の完封勝利が最も望ましい。

■2次リーグのルール

全試合でDH制を採用。延長制限は十四回で、コールドゲームを採用し、五回以降は15点差、七回以降は10点差でコールドゲーム。投手の投球制限は80球。ただし、打者との対戦中に投球制限に達した場合には、対戦終了まで投球可能。登板間隔は、50球以上投げた投手は中4日、30球以上50球未満は中1日、連投した場合も中1日あけなければならない。