2007年08月23日 更新

2007年 第89回全国高校野球選手権大会

広陵が“疑惑の判定”に泣く…またも夏優勝お預け

六回、小林が本塁を突いたがタッチアウト。広陵は13安打を放ちながら13残塁の拙攻で優勝を逃した

六回、小林が本塁を突いたがタッチアウト。広陵は13安打を放ちながら13残塁の拙攻で優勝を逃した

 (第89回全国高校野球選手権大会、第15日、決勝、広陵4−5佐賀北、22日、甲子園)本当は「何か」を言いたい。“疑惑の判定”に野村祐輔投手(3年)が泣いた。

 「悔いはない。審判が正しいから仕方がない」

 魔の八回だった。一死満塁。井手へのカウント1−3からの5球目。真ん中低めの真っすぐに球審の手は挙がらなかった。押し出し四球。直後、副島に満塁弾を浴びた。

 「誰が見てもおかしい。批判の声があるかもしれないが言わないと変わらない。教育者として言う権利はある。監督をやめても良いと思うくらい悔しい」。中井哲之監督(45)は教え子たちの思いを代弁した。

 熱中症に苦しんだ分だけ、勝ちたかった。だからこそ「選手はよくやった。負けを受け止め、これからの人生を歩んでほしい」と結んだ。

 センバツを3度制しながら、40年ぶり3度目の決勝進出で夏の初優勝はまたしても…。古豪の夢は後輩たちに託された。

(阿部祐亮)

★高野連が中井監督を厳重注意へ「審判も人間だから」

 中井監督の発言を受け、日本高野連の田名部和裕参事(61)は「審判も人間だから難しい。アマチュア野球の世界で言ってはいけないコメントだと断言します」と批判。23日、大阪市内で準優勝報告会が行われるが「そこで厳重注意をしようと思っています」と話した。

★土生主将「胸を張って帰りたい」

 土生主将は逆転負けにも「力を出し切れた。これ以上ない3年間だった」と達成感をにじませた。試合中は「勝っても負けても最後の試合。楽しもう」とナインに声をかけ続けたという。「胸を張って帰りたい。佐賀北には最後まであきらめない執念を感じた」と優勝校をたたえた。

【名言&迷言・夏】

◆副島の満塁本塁打を見送った左翼手の広陵・山下

 「打った瞬間に入ったと思って、頭が真っ白になった。その後は何が何だかわからなかった」

★広陵OBの声

◆阪神・金本

 「テレビで見てたよ。やっぱり決勝(の敗戦)は悔しいなあ。でも、お疲れさんや」

◆巨人・二岡

 「残念ですけど、よく頑張ったんじゃないですか」

◆巨人・西村

 「ここまで来たんだからよく頑張ったと思います。勝てれば一番よかったんでしょうけど…。残念です」

★決勝満員も総入場者数は約8万人減少

 決勝は5万人と満員の観客を集め、今大会の総入場者数は77万人となった。決勝が再試合となった昨年の大会は85万2000人だったため8万2000人の減少。史上最多は72回大会の92万9000人。

★「飛ばないボール」が影響?本塁打数は昨年の半分以下

 昨年の大会では最多記録を更新する60本塁打が飛び出したが、今大会は半分以下の24本にとどまった。夏の大会では初めて低反発の「飛ばないボール」が導入された影響があったようだ。