2007年08月14日 更新
【甲子園】長谷川3ラン2発!常葉菊川、春夏連覇へ好発進

一回と八回に3ランを放った長谷川。春夏連覇を狙うチームの打線に火をつけた(撮影・吉沢良太)
(第89回全国高校野球選手権大会、第6日、2回戦、常葉学園菊川12−4日大山形、13日、甲子園)今春のセンバツを制した常葉学園菊川(静岡)は、長谷川裕介内野手(3年)が2本の3ランを放つ活躍で、12−4で日大山形(山形)を破り、史上6校目の春夏連覇へ好発進した。
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脅威の3番打者の誕生だ。長谷川が自身初の1試合2ホーマーで日大山形を粉砕。98年の横浜(神奈川)以来、史上6校目の春夏連覇に向けた号砲となる2発のアーチだった。
「思い切って振っていこうとした結果です。(1発目は)先制点が欲しかったので、うれしかったです」
狙った獲物は逃さない。一回、四球と死球で迎えた無死一、二塁のチャンス。昨夏8強の日大山形先発の阿部を、ハンターのような目でにらみつけた。真ん中に甘く入ったスライダーを強振。夕日がさす左翼席へ、あいさつがわりの一発だ。
さらに八回。二死一、三塁から、低めのストレートを完璧(かんぺき)にとらえ、バックスクリーン左に飛び込むダメ押しの3点本塁打。「(先発の田中)健二朗が頑張っていたので追加点が欲しかった」。七回の右越え三塁打も合わせ、3長打6打点の大活躍だ。
センバツでの悔しい思いがあった。初戦で対戦したプロ注目の右腕、仙台育英の佐藤由から、センターに大飛球を飛ばしたがフェンス際で失速し中飛に終わった。試合には勝ったが「夏こそは外野の頭を越すんだ」とそれ以降、飛距離アップのためにベンチプレスなどの筋トレを取り入れた。
「佐藤とは春に対戦して全く打てなかったので、今回こそは打ってやりたいです」。2本塁打で自信をつかんだ。仙台育英と対戦(準々決勝以降)するために勝ち進む。脳裏には最速155キロの“みちのくの豪腕”に、一発をお見舞いするシーンを描いている。
(星直樹)
■長谷川裕介(はせがわ・ゆうすけ)
1989(平成元)年8月26日、静岡・浜北市生まれ、17歳。小学2年のとき軟式の赤佐ヤングスで野球を始め、北浜東部中で軟式野球部。常葉学園菊川では1年秋から三塁手で出場。2年夏から遊撃手になり、秋から3番を打つ。家族は両親と兄。1メートル77、75キロ。右投げ右打ち。
★その時
一塁側アルプス席で常葉学園菊川・長谷川の父・晃史さん(51)と母・郁枝さん(50)は「すごい当たりでしたねえ」と目を丸くした。センバツでも3番を打ちながら、5試合でわずか2安打。「本人も気になっていたと思う。それでも監督さんが使ってくれて、甲子園では初めてのホームラン。親子ともども、いい思い出になります」と晃史さんは目を細めていた。
★田中完投逃し「悔しい」
味方打線の大量点に守られて常葉学園菊川のエース左腕・田中が8回4安打2失点。直球は130キロ台にとどまったが、スライダーを決め球に11三振を奪った。「三振は意識していません。四球が4個もあったのが悔しいですね。厳しいところを突きすぎました」と笑顔なし。完封ペースの八回に失策絡みで点を奪われ、「(完封は)狙っていたんですが…。防げただけに悔しい」。センバツ優勝投手のプライドをのぞかせた。
◆四回に2点三塁打を放った常葉学園菊川・町田
「タイムリーを打てば、塁に残ってその後も流れが切れないので本塁打よりいい」

★昨夏の再現ならず…日大山形
日大山形は今春のセンバツ覇者に大敗を喫し、8強入りした昨夏のような快進撃の再現はならなかった。エース阿部=写真=は長谷川に2本の3ランを浴びるなど、12失点。昨年は仙台育英の佐藤由にも投げ勝ち8強入りの原動力になったが「考えが甘かった。相手の力が上だった」とうつむいた。
◆思わぬ大敗に日大山形・荒木監督
「レベルが一つ違う。いいゲームをさせてあげられなかったのは僕の責任」
◆常葉学園菊川の田中について日大山形・舟生
「想像していた以上にすごかった。食らい付いていけなかった」
◆八回に代打で安打の日大山形・小山田
「けがであまり走れないのに監督にチャンスをもらえた。打てたことはうれしいが、チームが勝てなかったのは悔しい」









◆田中について常葉学園菊川・石岡
「ベストの状態じゃなかった。いつもは打線が点を取るのが遅いけど、一回に本塁打が出て助かった」