2007年03月29日 更新
常葉学園菊川・田中が17奪K!次は“怪物”斬りだ

毎回の17奪三振の快投を見せた常葉学園菊川・田中。次は“中田斬り”だ=撮影・柿平博文
(第79回選抜高校野球大会、第6日、2回戦、常葉学園菊川10−0今治西、28日、甲子園)常葉学園菊川(静岡)は技巧派左腕の田中健二朗投手(3年)が、今治西(愛媛)から毎回の17三振を奪う快投。10−0の完封勝ちで初の8強進出を決めた。準々決勝では、この日2本塁打を放った中田翔投手(3年)を擁する大阪桐蔭(大阪)に挑む。
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テンポ良く投げ込んで積み上げた三振は17。四球は1。田中は「完封は意識していた。完ぺきです」と、うれしさをかみしめた。
相手は昨夏の甲子園で16強の今治西。しかし、左腕はひるまない。130キロ台後半の直球を内外角の低めに集めた。さらに相手の狙いを見透かしたようなスライダーと、この冬に習得したフォークボールを織り交ぜた。森下監督は「出来過ぎ。見ていて不安はなかった」とエースの力投を褒めた。
田中の強みは抜群の制球力だ。昨秋、静岡県勢として10年ぶりに東海大会優勝。しかし、明治神宮大会で、意識が変わった。準決勝で優勝した高知に2−8で完敗。それまで速球へこだわり続けたが、制球力の重要さを痛感。投球フォームを徹底的に再チェックした。
その教材が、プロ野球、元中日の左腕エース・今中。何度も今中の現役時代の投球フォームをビデオを繰り返し見て、下半身の粘りと腕の振りを研究した。昨年の春に腰椎(ようつい)分離症を患い、夏はベンチ入りしたものの登板はなし。「絶対にマウンドに帰ってやる」と強い気持ちを持ち続け、この大舞台での快投につなげた。
準々決勝でぶつかるのは大阪桐蔭。この日、2打席連続本塁打した中田に対し、「インコース真っすぐを武器にしていきたい。それぐらいの意気込みがないと抑えられません。全打席三振させるようなピッチングをしたい」と闘志を燃やす。話題を独占している中田を倒し、田中が主役に躍り出る。
(稲垣博昭)
■田中健二朗(たなか・けんじろう)
1989(平成元)年9月18日、愛知・新城市生まれ、17歳。小学2年から軟式の山吉田少年野球クラブで野球を始め、鳳来中ではボーイズリーグの新城ベアーズに所属。中学3年時に外野手として全国大会出場。家族は両親と祖父、兄、弟。1メートル78、77キロ。左投げ左打ち。
■データBox
1試合最多奪三振(9イニング)は、第35回大会(63年)のPL学園(大阪)・戸田善紀が首里戦でマークした『21』。今大会、25日の1回戦で帝京(東京)・大田阿斗里が小城(佐賀)戦で記録した『20』は、第45回大会(73年)の作新学院(栃木)・江川卓と並ぶ歴代2位。
【記録メモ】
▽毎回奪三振 常葉学園菊川の田中が2回戦の今治西戦で記録。今大会2度目。
★大野監督、貧打にぶぜん
わずか3安打に抑え込まれて完敗。17三振を喫した打線に、今治西・大野監督は「力不足。直球狙いの指示を出したが、手を出せなかった。ボールの切れは想像以上だった」とぶぜんとしていた。頼みのエース熊代も8安打を浴びて、八回途中で降板。「一つ二つのエラーは自分がカバーすると言っていた。しっかりしないといけないと力んでしまった」と肩を落とした。









◆静岡県勢として春夏通算120勝目、24年ぶりの8強進出に常葉学園菊川・相馬主将
「歴史に名を刻めてうれしい。次の大阪桐蔭戦はアウエーの雰囲気に押されないようにしたい」