2006年08月16日 更新

2006年 第88回全国高校野球選手権大会

帝京が4年ぶり8強!前田監督は甲子園通算40勝目

垣ケ原

最後の打者を打ち取り、ガッツポーズの垣ケ原(中央)。帝京が接戦を制して8強入りを決めた=撮影・山本孝春

(第88回全国高校野球選手権大会、第10日、3回戦、帝京5−4福岡工大城東=延長十回、15日、甲子園)第3試合は帝京(東東京)が延長十回、5−4で福岡工大城東(福岡)を下し、4年ぶりの8強入りを果たした。前田三夫監督(57)は甲子園通算40勝目で歴代4位の木内幸男氏(75)=前常総学院監督=と肩を並べた。

これが今年の帝京だ。如水館戦の4発から一転、このチームの本来の特徴である機動力と粘り強さで試合を制した。4−4の延長十回一死満塁。9番・垣ケ原達也投手(2年)のライナーが二塁を襲い、一塁への送球間に泥臭く勝ち越した。

「甲子園の勝利は気持ちがいいですね。この舞台で強いチームともっと試合がしたいです」。甲子園での初ヒットで笑顔を見せたのは1年生の8番・杉谷拳士遊撃手。三回、左越えの当たりを放ち、相手守備がもたつく間に50メートル6秒0の俊足で三塁を陥れた(記録は二塁打)。

杉谷には『王者のDNA』が流れている。父・満さん(42)は、プロボクシングの元日本フェザー級チャンピオン。現在もトレーナーを務めている。そんな父の教育方針は「一番になれ」。小学校のとき徒競走で2位になってから、ジムの選手と毎朝6キロのロードワークを課せられている。

六回の守備ではイレギュラーした打球が右ほお骨を直撃。それでもフル出場する根性も見せた。野球センス抜群の杉谷には、この試合で歴代4位タイの甲子園通算40勝に到達した前田監督も「1年生だが、1番を任すこともできる」と信頼を寄せている。

「きょうは少ししか貢献できなかったけど、次は大活躍してお立ち台に立ちたいです」。試合後、西宮市内の病院で「右ほお骨の骨折で全治3週間」と診断されたが強行出場する構え。優勝まであと3勝。末恐ろしい15歳が名将にさらなる勝ち星をプレゼントする。

(櫻木理)

監督の甲子園通算勝利5傑
監督 校名 勝(敗)
 中村順司 PL学園 58(10)
※高嶋仁 智弁和歌山ほか 49(20)
※渡辺元智 横浜 43(15)
 木内幸男 常総学院ほか 40(17)
※前田三夫 帝京 40(17)
【注】15日現在。※は今大会出場。

香川

★ドカベン・ジュニア2安打

福岡工大城東の“ドカベン・ジュニア”香川が『3番・三塁』で初出場=写真。浪商(現大体大浪商)で甲子園を沸かせた父・伸行さんの面影を感じさせる姿で2安打を放ったが、勝利には結びつかなかった。「目標の甲子園で本塁打は打てなかったけど、全力で楽しめたから悔いはない。(父の)すごさが分かった」と畏敬の念を口にした息子に、ネット裏で見守った伸行さんは「ここまで連れてきてくれてありがとう」と感謝を口にした。

【名言迷言・夏】

◆六回の守備で打球が顔を直撃した、父が元ボクサーの帝京・杉谷

「左フックを食らった感じでした」